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リハビリ後日談2005

 

リハビリ後日談  2005115

 

2004年、2回目の右手の手術後。腱を治しただけのこの手術は、ホネを切らなかったせいか、手術そのものは短かった。が、リハビリは、逆に長い。

「週に3回、20回分のリハビリ、緊急に」命が、2度にわたって出された。

 

2003年に左手の手術、2004年最初の右手の手術後に面倒を見てくれたリハビリさんのところへ「週3回、緊急いっちょう頼む」と述べた所、「空いていない」と断られた。そこで、電話帳を開いて、なんとか通える範囲の所に電話してみた。行き着いたのは、65歳になる、おしゃべりなおっちゃんのところであった。聞けば「2004年夜中の12時をもって退職する」宣言をしている。秋に始めたので、何とか、20回は行けそうだ。

 

実は、最初のリハさんは、もう私の面倒を見たくないと思ったのかもしれない、と、ちらりと考えた。というのは右手の腱が切れたとき、彼女には何が起こったか、わからなかったのだ。もう、このニホンジンは私の手には余るわ、と思ったのかもしれない。私にとっても、ちょっと不満だった。ま、そういうことは気にせず、早朝のリハ通いが始まった。早く行かないと、時間がずれ込んで、その後の予定がめっちゃくちゃになるのであるから、仕方ないのだ。おっちゃんは、おしゃべりで楽しいのだが、問題は、話に熱が入ると手が踊りだし、その間私の手がほっておかれるという点である。全くラテン系は。

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手首、傷跡あたりのマッサージ、かたまっている手のひらを、少しずつ関節ごとに曲げていく。グーをしたり、開いたり。伸ばす腱が切れ、倒れてもちあがらなかった薬指が、無事復活していた。さすがに他の指ほどにはすらりと伸びてくれないが、一応伸びる。手を握るたび(と言っても、指先は、手の平に届かない)手の甲にぐいーんと引っ張られる感じがする。伸ばすと、手首に動きが感じられる、いかにも、いかにも、指の腱が手首の甲の側に集まって通っているのがわかる。

500gのおもりを手に乗せて動かしてみたり、チューブを握ったり、ついでに肩から腕ごと上げ下げしたり。ここでは、毎度ベッドに横になってリハビリした。おっちゃんはラグビーマンで、自分自身も手や指の怪我をしている。そして、スポーツ専門のリハビリが得意らしい。腕が完全には上がらないことや、私の姿勢の悪いのもばれて?そんなメニューまで加わった。親指と他の指先をくっつけるのは、前のリハさんと同じ。また、曲がらない手首も曲げてみる。早朝で手が冷えているからか、時代がかった赤いランプで手を温めてから始めることもある。数人の患者を一度に面倒見るので、上手に時間を稼いでいるようだ。(リハビリ師の皆さん、ごめんなさい)

 

問題は小指。指そのものは伸び、曲げられる。が、手の甲に他の指とともにポコンと山脈上に出てくるはずの関節が、曲がる気配がない。てんで、やる気がなさそうだ。小指を伸ばしているのでもないのに、コーヒーカップを手に取ると、勝手に小指がたったまま、にちかい状態である。たまにリハさんも挑戦してみるのだが、むちゃはしない。

ときとしてリハビリ後に多少腫れる感じ有り。

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さて、彼の退職の為、リハビリ孤児になりそうだった私は、2つの対策をとっておいた。

 

@彼がときどき「近くに手の専門家を知っている」と言っていたので、その連絡先をもらった。(内心・はよバトンタッチせんかい)

A第一期リハビリが終わるころ、手術をしたクリニックの診察があった。その際、そこのリハビリチームに、うちの近所に誰かいないか尋ねて、住所をもらっておいた。(もっと前に、こうしてきいときゃよかった)

 

BINGO!!

リハビリ師の名は違うが、同じ住所であった。

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無事に2005年となり、現在そこへ通っている。「おっちゃんからの紹介で」と電話したので、@の若いリハビリ師にあたった。が、彼が勉強やらで忙しく休みをとる日は、他の人にバトンタッチされるのである。それが、Aで紹介された人だった。@君も「神だよ」とあがめる人なのである。このチームは4人ほどリハビリ師がそろっている。手の専門リハビリが、そうとおくない所にあったのであった。

 

なんかさー、損しちゃった気分。後悔はしないけど。夏にここに来ていたら、腱を切ることは防げたかもしれない。いや、どうだろうか?ついつい、「私が夏に手を使い過ぎたんでしょうかねえ、センセイ」とおばあちゃまのように白々しく愚痴ってみるのだが「そんなこと言っちゃいけない」(おお!)と言われた。まあ、確かに過ぎたことはいわんでエエ。

 

腱の手術のとき、炎症を起こした跡が見られた、ということだった。ということは、その炎症で腱がやられた、ともいえる。それが直接の原因だとして、さて、炎症がおこったわけは・・・・私が悪いんかな、やっぱし?まあ起きたことだし、いいや。炎症をほおっておくと、腱にも影響が出る、という良いお手本である。なお、ステロイドが腱をいためる、というウワサもある。真実のほどはわからない。リウマチ医が言った事ではない。リハさんたちが言ったことである。ステロイドよ、炎症を抑える一方で、何をしてるんだか、君は・・・

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リハビリとして彼らの名前は職業電話帳に出ているが、「手の専門」などとはさすがに出ていない。リハビリに専門があるとは、私も想像力に欠けていた。手術したクリニックでリハに通おうか、という考えが頭をかすめたこともあるが、なんせ片道1時間かかるから、きつい。「行けないんだから、うちの近所で・・・なんて聞くのは悪いかな」などと、日本人らしい?遠慮をしたのが間違いであった。

 

さて、新しいリハ師は、クリームをつけて、まずは傷口あたり、甲側の手首をマッサージ。手もマッサージ。腕も少し。指をだましだまし動かす。問題の小指もよっこいしょ、とまげてみて、私も自力で参加する。手首を回す運動も入る。力を入れたり抜いたり。力を抜く、ということも大事である、とおもう。一生懸命やるので、手が汗ばむこともある。ここでは、全て運動が終わったあとに、手を温める。枕ぐらいの大きさの柔らかいアイスノンみたいにふにゃっとしたモノに、手を挟む。お湯の中で温められているので、けっこう熱い。でも気持ちよい。眠くなりそう。それで終わり。

 

初日には、「手首が何故曲がらないのだ?」と不思議そうな顔をされた。どうだ、見たことないだろう、えへん。いや、手術報告書は渡したのだが、レントゲンを持っていくのをすっかり忘れていた。手首が曲がらないこと、も忘れていた。レントゲンを見て「あーなるほど、だいぶ壊れてるからなあ」と一言。そう、手術のせいではなく、それ以前に手首の小骨はみんなくっついているんでした。

期待してないですよ。

 

数回たち、日にちもたっているからだろう、手首のつっぱり感は少し減った。指を伸ばすのに手首にくるなんて、変な感じだ。でも、傷口がこのあたりにあるということは、このあたりを開いて、切れた腱をつなぐことができた、ということだろう。手首のところで、腱が切れる、ということなのか・・・知らなんだ・・・知っていたら・・・・ぐちぐち愚痴うだうだ・・・・知っていたらどうだってんだ。

 

なお、人差し指の健康な腱を移植したので、人差し指のしたにも2センチほどの傷口がある。人差し指もまだ、完全にグーができるほどには曲がらない。それでも、人差し指中指と言うのは、もともと他の指よりは動きやすいから、使い物になる。

 

手首が曲がらないのは今に始まったことじゃないから、本当に困ったと言う感じはない。字も書きやすくなってきた。ピアノだって、ある程度弾ける(ことにしておこう)。箸が一番困る。日本人には何気ない日常の動作だが、これは、小指まで全部の指を総動員する動作なのだ。小指の支えがないと、不安定になる。だから、あいかわらず中華や日本食レストランでフォークをたのむ日本人の私である。

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壁には、手のポスターがある。腱の説明もある。(でも何故ホネと腱を同時に両方載せた絵がないのだろう?)こういうものをもっと以前に見ていたら・・・よそうよそう。

絵を見ると、手首から、中指、薬指、小指にそれぞれ1本づつ腱が通っている。その間は、短い腱が横渡しになって、あの、かんたんな、はしごのような「くじ」みたい。だから、小指が倒れると、他の指も腱が倒れていく、というわけなのか。?

その真ん中にある薬指というのはもともと弱く、コントロールがききにくい指である。(薬指だけあげてごらん下さい)なくてもいいような弱さである。なのに、倒れると不便とは、なんと言う理不尽な。いやいや、ありがとう。こき使って悪かったよ。

 

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