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フランスの医療・おまけのはなし

 

200410月記

看護人について

日本では、看護婦さんはものすごくたくさん仕事があるが、こちらでは、看護人と、看護アシスタントというのがいて、しっかり仕事が分かれているようだ。看護人は、注射をする。(常に医者がするわけではない)点滴を替えるのも仕事だ。アシスタントは、体を洗ったり、トイレ関係など、なんか雑用係りみたいにも見えるが、入院患者にとっては欠かせない、大切な存在だ。力仕事が多いかもしれない。体温や血圧を測って記入するのは、はて、どちらだったか。というくらい、きっかり分かれている。

あと、掃除は専門の人。シーツ取替えや、ベッドを毎朝きれいに作りにきてくれるのはアシさんかもしれない。入院中のメニューを聞きに来る人もいる。(ちょっとだけ選べる)夜中に人を呼ぶとアシさんが様子を見に来て、必要があれば看護人がモルヒネ注射を持ってやってくる、という具合。日本と違うのかな?

 

例えば手術後にも、毎日ガーゼを取り替えたり、注射が必要、という患者は、その旨の処方箋をもらって退院し、近所のよろず看護人屋で人を探し、家へ通ってもらい、手当てを受けるのだ。それだけのために長期の入院を余儀なくされるより、いいのではないか?(欠点は、一日の12時間のうち、いつ来るか分からん、というくらい、のんびり物らしいが・・・・・・。)

 

蛇足ながら、看護婦さんの制服と言うものも、ちょっと違う。職種で色が違うけど、リウマチ科に関して言えば、みんな、自分の私服の上から引っかぶっているだけである。足元も何だかまちまち。はだしの人もいる。ユニフォームに関しては、長くなるので、また他で。

 

緊急の場合

緊急の場合、病院に緊急科がある。あちこち予約制ばかりなので、医者も「緊急専門医」なのである。自力で行けるのなら、ここへ駆け込む。が、状態に関わらず、救急車で来た人の方に、優先権があるそうだ。死にそうで動けない場合は、消防署?経由でSOSを出すと、まずは救急車ではなく、救急の医者が家へ送られて来る。夜中に子供に異常があったときは、こういう医者が駆けつけてくれた。で、この医者が、命を救う設備付きの救急車が必要と判断したら、呼んでくれる。必要もないのに救急車を走らせるよりはいいのかと思うのだが、たまに、こういうこともある。

家族が心筋梗塞を起こしたので家族が救急を呼んだが、「本当に心筋梗塞ですか」と医者がまず送られてきた。死にかかっていることは認められたので、医者があらためて連絡して救急車がようやく来たが、しっかり時間が経過していたので、そのころ心臓は止まっていた。三途の川から患者は帰ってきたが、脳に血がいかなかったため頭も体も麻痺し、今は寝たきりである。どうしたものか。

 

産科医の大活躍

産婦人科医というが、正しくは婦人科の医者で、婦人科が皆出産を担当できるかというとそうではないらしく、できる人はそこへ、出産担当、と並べて書いてある。(たいてい両方するんでしょうけれど、きちんと分けて書いてあります)出産だけなら、病院でも、産婆さんならぬ出産専門のお姉さんが当たることも多い。

 

私は婦人科の医者のキャビネ(個人開業)へ通っていた。よく待たされた。それにしてもキャビネでは出産できない。出産の為の病院は、彼の勤め先のクリニックがうちから近いので、そこにした。一度、エコグラフは彼の勤める公立病院をすすめられたので、そこまで出かけた。(これで3箇所)さて、私の出産は夜中の2時になってしまった。夜11時に病院へ着き、先生はそれから駆けつけてくれた。私は、先生たいへんだなあ、診察も遅れるわけだよね・・・ふと、「はて、今、もうひとつの病院で、担当している女性が産気づいたら、いったい彼は担当医として立ち会うことができるのか・・・?」と思った。診察には、2時間軽く待たされることもあったが、もう怒らなくなった。出産に立ち会う医者はスーパーマンなのである。

 

社会保険の仕組み

といっても、よくわかっていない私であるが。一律の割合があり、働く皆様が、平等の割合(額ではない)で、皆が社会健康保険に金を出しあうという形である。

ちなみに、年金は、日本では、気付いた人が払い込む。(と言ってもいいでしょ?)日本のやり方は、以前は、私はそれもいいものだと思っていたのだが、現状は、自分への貯金感覚では役に立たず、今の老人へ、また自分が年老いたときへの助け合いという感覚が必要になった。子不足も、意外なところで厳しい面がある。なのに、少子化をナントカしようとする動きがさえないのはどういうことか。

で、フランスは、年金も、社会健康保険と同じく、給料からある割合で、皆、毎月引かれていくのである。皆が同額払うのではなく、「割合が同じ」。日本のように、8万円の収入の人も30万の収入の人も同額はらわねばならないわけではない。別の考え方の「平等」といえようか。それで、もらえるのは、自分が働いた年月の分なんである。つぎ込んだ額により、受け取る額も違う。

この辺もややこしく、私には十分にはわかっていない。いいシステムだとも思うが、こちらもやっぱり定年者は増え、金は足りないから、年金をもらえる年令などをめぐって、日本とは内容が違うが、問題はやま積み。

違いは、こちらの人は、定年になったら、本当に定年する。再就職をする人なんざ、基本的にいないこと。

でも、政治家って、定年過ぎの年齢の人多いな。どの国も。

 

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