「チャーリーとチョコレート工場」映画記録簿2005

平和に過ごそうとしていた2005年の夏、それは突然やってきた。

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人生40年間、映画にだけは興味を示さずに生きてきた私ですが、この映画で、突然開眼しました。特に好きな俳優もいなかったのが、すっかりジョニー・デップのファンになりました。毎日、この映画とウォンカ工場長(上)=ジョニー・デップのことを考えて、ミュージカルやらオペラのことやら、ごった煮の、そんな2005年7月の日記の記録です。(改稿しました)日付けは、時差の関係でずれていることもありますが、とくに大事ではないのです。

 

「チャーリーとチョコレート工場」あらすじ

映画記録日記その2(2005年8月)

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1.チャーリーとチョコレート工場    07/21

映画「チャーリーとチョコレート工場」を見てきました。(仏語版)子供の頃に読み、大好きだったお話です。詳細は覚えていないけれど、けっこう怖いのは覚えてた。これが映画になるなんてそりゃ楽しいに違いない。(調べたら以前にも作られていたらしいけれど)
映画館は、午前に行くと安くなる。ひとり420ユーロ。 人も少なくて、笑い声をたてるのも遠慮するような状態でしたが、おもしろかった〜たのしかった〜パロディも個人的に笑えたし。(まだ日本では公開じゃないから、あまり細かく書かない方がいいんだよね!?)
「あれって、ジョニー・デップなの?」と友達が言っていたので「そうみたい」とは答えておいたものの、知らないんだよね、この人の顔を。名前は聞いたことがあって、人気俳優だなっていう位は聞いたと思うけど。

ジョニー”ウォンカ”気に入っちゃいました。
でもきっと、この役だからです。声も吹き替えなわけだから、他の映画だったらわからない。名優ということは感じたわ。なんてお顔が柔軟なんでしょう。変な役、似合います。アップも多くて、ついつい見入ってしまいました。

エレベーターも気に入りました。私の夢に出てくるエレベーターの正体は、ここにあったのかもしれない。
子どもたちもまあ、よく役に合った子に仕立て上げたもんで。
というわけで、日本語でいいから、原作をもう一度読みたい!!

 

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2.ジョニー・デップって誰   07/22 

「あれ、ジョニー・デップって、ヴァネッサ・パラディの彼じゃあないの?」「そうだっけ」ってな会話を連れ合いと交わして・・・HPをさがすヒマな私。
やっぱりそうじゃん。でもこのひげの顔、ぴんと来ないねえ。

麗しく、妖、実力派というカップルですね。ヴァネッサちゃん、忘れてて御免、お膝元なのに。注:ヴァネッサ・パラディは、フランスの女優・歌手

それで、映画の印象が忘れられないのに、脳の中ではもう再現できなくなっているので、映画のHPへ。やっぱり、ここで見る写真が一番!!!
うん、実物でひげがあっても、写真によっては、角度によっては、やっぱり私の好みの顔でした。

 

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3.うっとりする  07/24

ジョニーデップ演ずる所のウイリー・ウォンカが気に入ってしまったのだ。
ウォンカが「うっとりして」いる表情の写真が、公式サイトにある。私もそれを見て、うっとり。(取り込めなくてくやしい!)

うっとり見とれる、というのも、日々にとりいれてもいいことみたい。しばらく忘れていた感覚だ。

 

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4.まだ続くジョニー・デップ話・・・ 07/25

寝てもさめてもジョニーデップ・・・というか、正しくはウォンカ工場長なんだけれど、それでも、役者本人も気になるから検索してみる。

どう見ても気にいらなそうな顔、どう見ても、一目ぼれして当然な顔。

まいったな。

とは言え、夢にでてくれるはずはないので、なんとかサイトで見られる写真の2枚ほどを脳に焼き付けた。この映画の写真集が出たらほしいなあ。今度は、ジョニー・デップ本人の声で聞きたい。ふき替えもすごくおもしろかったから、本人もおもしろいと思う。英語はあまりわからないけれど。
近所のスーパーの本コーナーで探してみたけれど、「チャーリーとチョコレート工場の秘密」の仏語版がみつからなかった。え!
映画だって「夏休みに封切りなんて、客は入らないよ、バカンスにでかけていないんだから」と、なるほどな連れ合いの発言。
アメリカや日本で人気あっても、フランスじゃジョニデかたなし。
もう一度映画の英語版をみて、そのあとは、大型書店で原語と仏語、両方の本を買うことにしそう・・・日本語も読みたいけれど、3倍の値段かと思うと・・・まさか、ブックオフに、あるだろうか!
注:ブックオフは、ある

ゴシップの追求を続けていると、なんだか、いいお父さんみたいじゃない。あら、結婚してなかったの、いいねえ、こういうの。(フランスではよくあるけど)

あれ、お二人さんと家族はフランスに住んでいるの?いつかどこかですれ違う・・・わけないか。

ヴァネッサの話は耳にしたことがあったから、子供を大事にしているふたりの姿勢がうかがわれる。仕事で、置いてきぼりにしない、できるだけいつも一緒。

そして、ウォンカ工場長のあの表情は、子供ができたからこその、俳優としてさらに花開いたジョニー・デップなのではないか、と思う。

DVD
早く買いたいな。クリスマスに出るかな。それまでは、ハリー君で英語の勉強でもしていよう。
注:ハリーポッター
と思ったら、「ギルバート・グレイプ」・・も、ジョニーさんであったのか。若き日のディカプリオも出てるからいつかみたいとは思っていたけど、買っちゃおうかな。
2
歳年上の俳優ジョニー・デップ、今頃ファンになったんだけど、これから、さらに魅力的になるような気がする。秋には、たしか「リベルタン」公開。また、お先に〜といくか、それとも、仕事でへたばっているか?

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5.再びチョコレート  07/26

原語上映の映画館を探して、またも「チャーリーとチョコレート工場」の見学に。この映画館では、直前上映の短編は、なし。Avion(飛行機)、という公開中のフランス映画の宣伝フィルムがあった。泣かされそうだなあ、これ。
今回は、大きなホールで、大きなスクリーン!また、がらがら(1130)でしたので、周りに邪魔されずに見られる。

やっぱり、幕開けの音楽がいいなあ。どうしてこういう音楽に私は弱いんだろう。
(詳しく書くのはやめておこう)音楽がいいんだよね・・・
若き日の工場長、良く見えなーい!シルエットだけ!

じりじりしながらも、英語が全部はわからないので、困ったと思いつつ、画面だけ見るのに集中する努力をする、字幕ではなく。
いやー、やっぱり良かった、工場長。本人の声で。満足満足。あのうっとりしてる顔は・・・いやー、いい役柄に仕立ててくれた。

原作をそのままにしたら、ただのおじさんになる可能性もあるのに、あの役は、よくぞここまで・・・
終わっても、もう一回こっそり居残って見たくなっちゃったけど・・・それは、イケナイイケナイ。ここでは午前の部 4,90ユーロ、一本立て、というヤツです。

パリにはたくさん映画館があり、一箇所にいくつもホールがある。今日行った所は街中の繁華街、爆弾あったらどうすべ、と頭にちらつくが、かまわねえべ。

パリを一歩でたら小さい町ばかりで、そこにひとつくらい何とかある映画館で週に数回かかっている映画も、パリなら一日、あっちこちで何度も繰り返し上演されている。パリは大都市なんだよなあ、面積が狭くても。住んで13年、もうちょっと映画くらい見に行く努力しなくちゃあいけないかな。

どっぷりWonkaJhonny Deppの魅力に見とれて時間がすぎました。

そのあとは予定通り大型書店へよって、原作を探す。子供のコーナーに、あったあった、フランス語の本と、映画がらみのつまんないものが・・・この映画の写真が欲しくて、子供向けに簡潔にまとめた本も買ってしまう。映画からの写真入だから。
次は写真集・・・と思ったが、なんだか、みつからない。とりあえず、過去の映画を紹介している本を買う。だれのって、もちろん、デップ氏の。
そのままDVDコーナーへ行くが、山のようにある中、目立つように売りに出されているのは、余り興味がない作品。「カリブの海賊」・・・はものすごく高い。「アリゾナ・ドリーム」もよさそうだなあ、でもこれも高い。ポランスキー監督の映画は正面向き。フランスでの作品だっけ?うーん・・・シリアスものは、当たり前すぎそうで・・・
結局お兄さんに教えてもらい、セール中のばかり買っちゃった。でも、今日はウォンカ工場長の魅力にひたるべく、見るのを控えておこうかとも思う。
「ギルバート・グレイプ」があったら、必ず買うつもりだったのだが、これは、フランスにはなく、輸入するのだそうだ。えええ・・・若いディカプリオも見たいのに。「ネバーランド」も、まだ出ていなかった。

「題名を覚えていないが、ジョニーデップが出ているのならなんとか目立つだろう」と”なめるように”顔を傾けて、ほとんどひとつひとつDVDの題名を見ていく。しかし、なめすぎだった。メモしておくべきであった。ほんとにみつからない。

一生懸命一つ一つ見ていくと・・・あら、自分がちょこっとうつってる、“Merci Dr.Rey!”のDVDがあった! 出てるとは知らなかった。高かったけど買った。
Merci Johnny Depp

ジョニーさまさま、あなたのお陰です。
「チョコレート工場」原作の英語版にも挑戦したかったが、9月にならないと出ないそうだ。英語書店へ行くしかない。

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6.まだまだ続くよJohnny Depp 07/27

「チャーリーとチョコレート工場の秘密」の仏語版と、ジョニーデップの写真入映画紹介の本(古い)を読んで、結局しっかり夜更かししてしまった。たまには一人でいるのも、いいものだ。 写真入の、子供むけの本のおかげで、ウォンカ工場長の顔も、パソコンをつながなくても見られる。

これで、少しおちついたのだろうか。
迷ったが、今日は「ラスベガスをやっつけろ」(邦題)を、紐解く。こんなの、ポスター見ても、絶対見に行かなかったろう。でも、「チョコレート工場」のあとでは、これから見てみるのもよさそうだ。はげ頭のジョニーーである。フランス語の題名は、ラスベガス・パラノ。・・・パラノイヤック !?

あー。また、力のある人だというのが見えてしまった気持ち。あの歩き方、彼がバスター・キートンが好きだ、という裏づけ・・・に、勝手にしておこう。

目が素敵、というのは普通かもしれないけど、私が気になるもののひとつは、あの「手」だったんだ。
(ハア、関節リウマチのことなんて忘れてるよ。)
工場長の役なんて、肌はみえないし、化粧しているし、歯も聞いたところではやはりくっつけものらしい。俳優本人のもちもの (彼自身の体) を見る機会は少ないのだが、あのテブクロをした手と、口と、顔で充分。シルエットも一応入れておこう。後、声と。

「ラスベガス」では、期待していた「本人の声」が聞けない!工場長とは別人のよう。演ずる役の本人は実在するジャーナリストなので(彼が、ジョニー・デップに俺の役をやらないか、と持ちかけたそうだ。)彼を真似した声だ、とか。役にとことんつっこむ勉強家タイプなんだろう。
・・・でも、もちろんいいんだけど、麻薬でとんでる役。
相手役もいい。ふたりとも、メイキングのインタビューでは、すっかりふつうのいい男で、ギャップありすぎ。

いつもなら、「手」をじっとみつめて、そのきれいさに嫉妬してしまうところだが、すっかりそんなこと忘れてる。

 

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7.声優07/27

日本では、声優というのもしっかりひとつのジャンルになっていて、「有名な声優」も多い。でもフランスではちょっと違う気がする。たとえば、ディカプリオの声を担当している人が、ニュースでちょこっと「影の人」として取材されたりして・・・。日本だったら、いつも「この人!」って話題になりそうな気がするんだけど・・・日本では「声優」として独立、仕事として確立している世界だから。
ウォンカ工場長のフランス語を吹き込んだのは、いったい誰だろう。他のジョニーデップの出演の時は、いつも同じ人なんだろうか?気になるなあ。
というのは、ディカプリオの若い時の作品では、今とは違う人が吹き替えていたから。若い傲慢なガンマンの役。でも、この役だからって、これはないんじゃない? っていう軽い声だった。タイタニックではもう、定番の人になっている。

ジョニーデップの「ラスベガスをやっつけろ」を選んだ私は、この「声」については、煙にまかれた。工場長と同じ声(いや、音色)を聞けたのは・・・たまに、究極のシチュエーションでしかない。もちろん、「ラスベガス」も吹き替えでも、いいです。

ウォンカ工場長のフランス語吹き替えも、とてもとてもよかったです。もちろん本人の声も、よかったです。
テレビアニメなどで、一生懸命クレジットをみていると、フランスにもアニメ専用(というか、よくやっている) の声優さんがいるらしい、とは思うんだ。ハム太郎の声と、カードキャプチャーさくらの声が同じ人だって言うことは聞いていて、気がついた。彼女は、titi et gros minet(黄色いカナリアと、白黒ネコとおばあちゃんのアニメ)という仏語タイトルの、アメリカのアニメの吹き替えもしている。うーむ。
その一方で、すでに知られている俳優や、売れてる歌手の吹き替えっていうことで売り出す映画もあることはあるけど・・・日本とは違うような気がしますが、どうなんでしょう。

 

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8.ついでにシナリオ07/27

2回映画を見ると、大体頭に入るから、ネタをばらさないように気をつけよう。
あんまりにもシナリオが良く、気になって「チャーリーとチョコレート工場の秘密」の原作を読み直した。ああ、やっぱり荒筋以外は変えてある。正しくは、加えてあると言ったほうがいいかな。でも、その部分がすっごく良かったんだ。あれがなかったら、ここまで思いいれたかどうか。原作とは、逆に処理してあることもある。なんと効果的なことか。
これが映画の醍醐味、おもしろさ、なんだと思う。
しばらく前までは、「映画は自分の年ほども、見たことがありません」といっていたのだが、それを言っても効果がない年齢になった。パリへ来たころは、日本で気になっていた映画がみつかったので少し行ってみたが、やはり通う、というほどではない。普通パリへくると、映画は安いから、みんな喜んで行くし、それが目的の人も多いみたいなんだけど・・・今じゃ映画は高いと思って午前を狙う私。

それでも、映画を作る方に参加する機会があった。(裏から見る舞台は、私は大好きだ。)ワンシーンにかける時間の長いこと。カツラとメイクの力。カツラは、ものすごーい時間をかけて髪を植える。メイクだって、時間がかかる。それが、結果として、あの数秒とか1分に凝縮されるため、と思うと、めまいがする思い。私は俳優にはなれないけれど、俳優の「準備」を想像すると・・・たのしそう。作る方に参加していなかったら、こういう見方をすることもなかったろうと思う。

映画は、大人のおとぎばなし、大人の遊び。映画を作りたい人の気持ちは、少しわかった。そんなうらのことまで考えずに、素直に映画の世界に浸ればよいのだけれど・・・

「チャーリーとチョコレート工場の秘密」は、それをクリアしていたわけだ。

 

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9.創造力 07/28

こうやって「人」に憧れて困るのは、受身になってしまうこと。精気を奪われて(おっと!男性に使う言葉かな)魂が抜けてしまったら、自分から創作する気力はわいてこない。まあ、それに値するお人だけれど。
若かったら、原動力くらいには、なるかもしれない。あの俳優に会いたいから、私、女優になる、なんつって。
でも創造力にならない。

演ずるというのは、自分じゃない人物に入り込むこと・・・歌を歌うにあたってできる道は、歌っている内容に入り込むこと。オペラなら、文字通りの「役」があるんだけれど、どういうわけか、自分のやりたい役と、もち声が違うので、なんとも仕様がない。お姫様よりは、魔女の方がやりたいんだけどな、私。そういう役は、低めの声とか、ドラマチックソプラノとか、あるいは、ものすごく難しいコロラテューラの役だったりする。お姫様でも、気が狂う役ならやりたいけど、声が足りないから、これまたどうしようもない。それと、そのあたりの音楽には、余り惹かれない、という理由もある。
私のようによくあるタイプの声にあてられるのは、例えばモーツアルトなら、女中役。私、ぜーんぜんそういうエスプリないんだわ。
蝶々夫人はプッツンしている役だけど、私には声が重過ぎる、というわけで当てはまらない。プッツンしている所は好きだけど、いかにも日本女性っていうところがちょっといや。・・・だから、「トゥーランドット」なら、タイトルロールの歌をうたいたくて、(プッツンしてる怖い皇女様) 清純で、愛するオトコを救うために自殺して身を引くようなリウの役には、興味が薄いのである。アジア人の役だから、20すぎたころから、この役がぴったりと、みんなに言われたが・・・まあ、歌うチャンスはなかったが、見目だけ実演した・・・

ウィリー・ウォンカ=ジョニーが大好きなのは、こういう役を演じたいからでもある、と思う。工場長は、普通じゃないのである。原作にも、普通ではない具合が生き生きと書かれているが、あのシナリオと、付け加えられた部分で、もっとすごくなっている。現代風といえば、現代風かもしれない。そのため、やけにリアリティが出る。1971年に作られたという映画のシナリオも気になるなあ)だって、年取った、変な工場長が跡継ぎを探している、っていうのでは、もう平凡でしょう・・・(ウウ、ネタばらししたい〜)

ジョニー・デップは、「ショコラ」に出てくるような、恋に陥らせるような流れもんの美男ってんじゃ、普通。
「ラスベガスをやっつけろ」 の役をやっちゃった怪優。(相棒も)
チョコレート工場長wonkaを作っちゃった、バートンとジョニーに脱帽。このコンビは、やっぱり強力。

ジョニー・デップのそのハートをいとめてしまったヴァネッサ・パラディにも脱帽。彼女もアーチストなのだから。子供を持って、絶対いいほうにむかっている、彼は。

さて、原動力か創造力かどちらでもいいが、やっぱり、ほおけてちゃいけないな、何かしなくちゃな、と思う。とりあえず英語で歌ってみたりして。気のせいか、ちょっと発音よくなっているような幻想をもったりして。
でも、俳優さんに触発される創造力ってなんだろう、なんて思ってるうちは、本当に触発されていないわけ。
うーん、ジョニーデップと私の仕事、どうつなげるか・・・つながるわけないって・・・えーと、ゲーンズブールがもとジェーンバーキンの彼で、ゲーンズブールは、ヴァネッサとも歌ってて・・・って、ぜんぜん縁がないね。

 

この映画の音楽が聴けるサイト

 

http://music.channel.aol.com/songs/new_releases_full_cds/0718_chocolate_factory.adp

 

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10.ジョニー・デップの歯? 07/28

ウィリー・ウォンカ工場長のあの歯は作り物?ファンサイドではそんなこともよんだけど・・・うーん・・・少しはきれいにしたのかもしれないが・・・それに、つくりものだったら、セリフがしゃべりにくいんじゃないかと思うのですが・・・まあ、ウォンカ工場長の歯は、やたら真っ白できれいです。

ラスベガスをやっつけろ
気に入りました。なんと言っても、はげ頭のジョニーですから。日本では受けなかったのかもしれませんが。ウォンカ工場長(の演技)の秘密のルートを見たような気がしました、私は。この作品は、「ブラジル」を作った監督ということで、なるほど・・・この作品は忘れちゃったけど見ました。もう一回見たいとは思うものの、たしかとても悲しいエンドだったと思うと・・・
「ラスベガス」音楽もいいです。

さて「ショコラ」の方は・・・英語で撮っていたということがわかりました。まあアレでいいんだろうか?フランス人もみんながんばって英語話しているんだけど。イギリス英語、アメリカ英語ごちゃ混ぜのような・・・それでも平気なのかな、作る方は。子役までバイリンガルだったみたいでびっくり。ただ、どうしても、mamanというときと、名前を呼ぶときだけ、フランス語に戻っちゃう声の不思議・・・アクセントのせいなのか、声の出し方のせいなのか。
ジョニー・デップのセルフは聞き取り難いです。それに、声が、またもや全然ちがって、ここでは低めに話している。ウーン・・・ほんとうに役者だなあ。参った。
「ショコラ」では、筋で言ったら、美男子のジプシーが・・・って、当たり前の役という気もするけれど、生い立ちを読んでいると、あの「流れ者」の役が気に入ったのかもしれない。(と本には書いてあった。)
それから、7歳のときおじいさんがなくなってから、引越しが多く、以後、俳優になってからも本人も定住することがなかった、と言うことを読んで、そのあたりも台本に思いを寄せたのではないか、と思いました。

 

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11.写真のちから・見たい作品07/28

ジョニー・デップ関連のHPを見たり、映画紹介の写真だけで、見たい作品を探そうというのには、無理がある。にもかかわらず・・・

「写真」で興味を持った作品は、まず「ティム・バートン」監督作品である。

「ショコラ」の監督は、「ギルバート・グレイプ」の監督であった。

「ラスベガスをやっつけろ」の監督は「ブラジル」の監督。

・・・私の本能でも、大丈夫そうな気がする。

ティム・バートンとのコンビ
「シザーマン」「Ed wood」「Sleepy Hollow
ポスターはダメでも、必ずもう一枚の写真にひかれた。Sleepy・・・のポスターでは、ぜんぜんだめなのだが。「Ed Wood」は日本ではどうだったのだろうか?ウィリー・ウォンカ のルーツを見られないかな?

他の監督では、
「アリゾナ・ドリーム」はポスターがいい。(人間の顔はうつっていない)ジョニーの歯の見える写真もいい。

Benny and Joon」は、写真がけっこう気にいるし、歯が見えている。(ギルバートも)
役柄の描写から見て、おもしろそうだ。ここで、バスター・キートンの名前が出てくる。ジョニーはいつ頃から、「手」を使い出したのだろうか?

クラシック作品を勉強するときに、作曲家の障害について、いや、生涯について学ばされることがある。こういう背景があったから、こういう作品が生まれた、そして、こうこう演奏するべきだ、と。
私は、まず楽譜から読み取れるだけの情報を最大限によみとるのが大事だと思っている。作曲家云々は、その「先」の作業。「もっと遠くへ行く為」の作業である。もちろん不要だとは言わない。作った人のことがわかれば、どうしてそのときそんな曲ができたのか、もちろんわかりやすくなることもあるから。ただ、楽譜からの情報読み取り、という基本的な作業ができていない時点では、上滑りの作業であり、できる演奏も、上っ面のものになりかねない。

ただし「だから、こう演奏すべき」かどうかは、知らない。演奏するのは、一人一人、違う人間なのだし、時代も違う。そこに演奏の個性がでる隙間があるのに、皆が同じように演奏したらつまらないではないか。
「作曲家」「作品」についての勉強なんてうっとおしい、と思っている人・・・
気に入ったら、自然にジョニー・デップの生涯について学びたくなる。作品、パフォーマンスを追いたくなる。彼の生涯と作品が自然に結びつく。
・・・というわけで、大事なのは、気にいる作品や作家がみつかること、でもある。だから、あれこれ聴いてみる必要があるのだ。

なんのこっちゃ・・・

 

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12.ガイコクゴ07/28

只今、午前11時45分。
・・・すでに1回目のサティスファクション・・・「ラスベガスをやっつけろ」の幕切れの曲が流れている。全然英語がわからない。聞こえてくるのはジーザス、くらいだったりして、我ながら困ったもんですなあ。でも、これが一番慣れるのに良い方法。ただ、英語だと字幕が出てしまう。字幕ナシを選べないようだ。だから、ついつい見てしまい、邪魔されてしまう。

ガイコクゴを学ぶとき、ニュースを見ろとか、映画をみろ、というけれど・・・
実体験のあとでは、かなり難しい注文だと思う。一番いいのは、たぶん、くだらないテレビ連続ドラマ。私が来たときは、ホントに子供向けの学園ドラマがたくさんあって助かった。シチュエーションごとに、言葉や表現の使い方を学べて。ただし、若者の俗語過ぎて、知らずに使って顰蹙を買ったこともある。
ま、でも、言葉は子供のように学ぶのが一番だと、私は、思っている。だから、私はここでは13歳なのである。小学生の子供より、読み書きのレベルは低い。フランスの学校行ってないんだから・・・

ちょっと待て。2曲目の幕切れの曲はなんだ?ビバーラスベガス!って、この懐かしいたてノリ・・・
あれ、hotei って出てきた・・・もしや布袋さん・・・ありゃ、まだ探すべきものが増えちゃった。
「ラスベガス」では、ジョニーの奇声がたくさん聞けます。

後記 やはり、布袋トモヤス氏でした。曲に参加。やるなあ。
注:布袋トモヤス氏は、15年位前に知ってたバンドの人。クラシックの人では全くない。

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13.酔う07/28

実は、今週は寝不足だと思う。寝つきが悪い。しかし、朝は目が覚めてしまう。(・・・年だ) せっかく寝坊しようと思った日には、9時半に携帯電話がかかってきた。無視すればいいものを、もしかしたら、ネットのあと、電話をもとにもどさなかったのかしら、って心配になって起きちゃった。
ああ、リウマチには悪いのだけれど。
寝つきが本当に悪くて、うとうとしている。ただ、寝ていないつもりでも、すうっと頭が違う方向へ行くのはわかる。ゆうべは、なんだか、色はついていないが、いろんな模様が花火のように散るのが見えた。薬をやったことはないけれど(そりゃ薬は関節リウマチのせいでたくさん飲んでいるが)、こんなものが見えるのかしらねえ・・・
くすりどころか、サケも断って10年以上。もともと好きではないからいいけれど。ディスコはうるさいからいやだけど、踊るのは好き。でも、いつから踊っていないのか。それでも、好きでやりたいことがあるから、破裂しないですむのだろうか。
まあ、中毒になるときは、とことんこうしてアルコールなしで中毒になれるから・・・

ただし、音楽とワープロと本をとられたら気が狂うかもしれない。

 

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14.音楽、ミュージカル07/28

しいて言えば私と「チョコレート工場」の共通点は、ミュージカルだろうか?
あれは、ミュージカルにはなってないのだろうか?大掛かりなセットでやったらおもしろそうだ。ちょっとインスピレーションわくなあ。

まあ、”ジョニデ”と私の共通点は、音楽やってるということと、小さい子の親ということと、フランスにいる、ということで、エート・・・中毒ですな。

「ラスベガス」の音楽は、70年代のものも流れる。いいなあ。自分はその頃小さなコドモで、それこそ6歳くらいで、フォークソングや歌謡曲は聞いたかもしれないが、ロックとは無縁だった。私はビートルズにひかれたことはない。

それが、「ヘアー」とかの音楽に、大人になってから、ひかれる。40年前に、すでにこんな音楽があったなんてすごいよなあ。ラヴェルとか、もっと古くてすごいはずなんだけど、なんだか、ロックの方が、私にはすごい、と思えてしまうわけ。
“人生の先輩の“音楽にひかれる、というのがおもしろい。ジョニーだって、この時代には小さかったんだし。(どうしても、そっちへもっていきたいらしいな) 俳優として、その時代を再び生きられるのが、おもしろそうだ。同時に、忘れてはいけない、大事な時代。

そうそう、あの手は、ミュージシャンの手でもあった。あの長い指で引くギター、いいなあ。ああ、嫉妬も、おこらない。ギターなんて(もとから下手だけど)、この、固まってしまった手首では引けないのだから、昔だったら泣いている所だが。
決して美しい手、とは思わないのだが、素敵な手だ。

こんなふうに、リウマチを忘れさせるものがあってもいい。

ヴァネッサ・パラディのアルバムにも参加しているそうだ。聞いてみたいが、買ってしまったらヴァネッサのトリコにもなりかねないなあ。

 

注:ラヴェル フランスの20世紀の作曲家。

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15.役者  07/28

コミカルな役者が、実はきちんと演技できる。(たけしさんとか? )
でも、それも当たり前。
かっこい俳優が、かっこいい役を演じる。
当たり前すぎ。
美男子が、すんごい変な役を演じる。
それ、実力と努力。
こんな格好したら評判が落ちるんじゃ?
という質問の場所もない。
はげ頭のジョニデ。

女優はどうなんだろう・・・ファンになってないのでわからない。しいて言えば、そこそこの顔していても、変な役が”やれる”方の人のほうが好き。それは、はっきりしている。でも、そういう人はあんまり売れてないね。それに、そういう人は、普段からコミックなものをやってる傾向がフランスでは強いようだ。男性に混じって下品なこととか平気で演じられる人がいいかな。でも、女性が女性らしい演技するって、余りにも当たり前だし・・・
男性には女装してもらう、という楽しみが?ある。ジョニデもやっている。

台本を選べる俳優、いいなあ。

 

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16.音楽70年代 07/28

午後になって、うっかりフランス語版にしてしまったので、またジョニー・デップの「ラスベガス」を全部見る。
フランス語のほうは、ジョニーの役より相棒の役の声の人の方が、似ている声質に思える。ジョニー役の人は、基本的に高すぎる。ジョニーデップの声は、高い、澄んだところもあるけれど、底は低いんだから。「ショコラ」は低い方ばっかりだけど。
でも、声優さんも大変だろうな。映画を作るときには日数をかけるが、吹き替えには余り日にちをくれそうにもない。もとの映画の音色をさらって取り組むんだろうが、それにしても、大役。やっぱり脱帽。
では、また原語で。
うーん、「チャーリー・・・」に続いて、パラダイス・・・じゃなかった、「ラスベガス」にやられたようだ。

こっちもトリップしてるかなあ。
自分より10歳上の人たちはその頃思春期で、きっとたっぷり、フォークやロックにつかっていたんだろうな。

「ラスベガス」の音楽も、ミュージカル「ヘアー」も、同じ世代の音楽だ。ギターが、歌う楽器として、大事だった頃。アメリカ国歌をギターでひいたのは、ジミヘンだっけ?ひけないギターだけど、腕のあるギタリストの音を聞くと、いいもんだ。日本にはまだこういうギタリストがいるはず、橘高さんとか。・・・どうしてかわからないけれど、それに、たくさんは知らないけれど、このあたりの音楽は大好きだ。それがなんでクラシック歌いになったんだか。
「やりたいこととできることは違う」のを、中学の頃から体現してしまったなあ。でも、やりたいことを続けているからいいか。
自分の思春期にそういったものに憧れて・・・というよりは、「そういったものが好きな年上の人たち」に憧れて、興味を持った。ありがたい。

そうそう、日本の女性の怪優・・・と思ってて、犬山犬子さんを思い出しました。

 

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17、犯人めっけ 07/29

「ラスベガス」が気に入った。
監督は、Terry Gilliam、「ブラジル」を作った人だそうだ。
この監督の他の作品を見ていったら・・・ああああ!!!私の大好きな、あの作品・・・「モンティ・パイソン」の映画に関わっていたのだ!!!!
「ブライアンの一生」なんて、ミュージカルの「ジーザスクライストスーパースター」も好きな私は、大笑いで見た。
そりゃ中毒になるわけだ。

「ラズベガス」夜の部が終わったので、今夜は「ショコラ」にしましょうぞ。素顔で見られるかっこいいジョニー・デップ。

全く、声が全然違う。どこが、ラスベガスとおんなじ人なんだ!
猛烈な俳優だ、まったく。
彼の出演した映画はたったの3本しか見ていないが、おそらくチョコレート工場長ウィリー・ウォンカの声は、そこでしか聞けないであろうという、予感がするのである。
どうやら、彼の役作りは、声を含めてらしいから。

 

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18.Chocolat・・・どこがいいんだろう・・・07/29

チャーリーとチョコレート工場長の秘密・・・(間違えた、でも、この方が正しい)ならぬ「ショコラ(チョコレート)」の方を見た。
割と出番があったのね。
ジョニー・デップ、美男子なんだけど、なんだか、いい男、かっこいい、という形容をしたくない。なんなんだろう。「ショコラ」では、怪役でもなんでもなくて、かっこいい「役」なんだけど。でも、この映画では、別にファンにならなかったかもしれない。単に、顔のいい役者ってことで。とはいうものの、顔、何回も見ちゃった。もちろん、整っているけれど、そんな珍しい美しさでもなかろうし、どこがいいんだろう。二重まぶた?肌の色?
彼は完全にハクジンではなくて、4分の1のインディアンの血がはいっている。インディアンと言えばインカ、南アメリカの人と言ったらほとんどアジア人と顔が一緒だ。(あんまり正確じゃないね) だから、彼の肌の色は、少しくせがある。それが親近感を持たせるのか?
そういえばフランスのわりと好きな女優に、ロマン・ボランジェがいた。(「野獣の夜」など)。 彼女は美しいともいえるし、美人ではないという人もあるだろう。とにかく、“月並みな”、簡単な美人という感じではない。演技力はすごくある。彼女は、お母さんが、ベトナム人とのハーフだったのだ。
半分の“ハーフ”ではなく、“4分の1”って、見た目にはわかりにくいけれど、とても魅力を引き出すものなのかしらん?人間、母親と父親の良いところを遺伝子が探して、新しい命を作り上げるから、子供は、人間は、ますます魅力的に進歩するのかしらん?

おっと、そんな議論してるんじゃなくて、ジョニー・デップの、肌の色。ジプシーの役だから、もしかしたら化粧しているのかもしれないけれど・・・本人のもちものに吸いつけられるなら、まぶたを含めた目、肌。 でも、「チャーリー・・・」ではあんなに注目した口も、「ラスベガス」で気付いた手も、「ショコラ」では、出てくる隙がない。ギターを弾いている姿が見られるので、それで許すしかない。ああ、あと、顔のシルエット。このタイプのシルエットが好みだ、ということは、だいぶ前に気付いている。「チョコレート」の顔は、典型的に私のタイプではあるのだが・・・それでも「あら、この人ちょっといいね」程度で終わりそうだ。やっぱり、「チャーリー・・・」を最初に見られてラッキーだった。

それにしても、普段はなんてシャイそうなんだ。あの口だって、いつもへの字になってるし。うーん。こういう人をみると、(ロマン・ボランジェもそうだが)あの、不滅の名作漫画「ガラスの仮面」のまやちゃんも、当たり前の存在になってくる。(最初の方少ししか読んでいないが)そう、普段の姿と、役に、ギャップがあって当たり前のことなのだ。

 

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19.Chocolat 2 07/29

ところでこの「ショコラ」は、英語で撮影されている。どっぷり南仏の物語なのだが、アメリカは、平気で英語で取ってしまう。フランス革命の再現ルポをテレビで見たときも、なんだか変だと思ったら、ドイツ製だった。フランスはあまりこういうことをしないような気がするのだが、気のせいだろうか。言ってみれば、日本人が中国の時代劇をぜんぶ日本語でつくるようなもので、そんなに噛み付くことでもないのだけれど。
でもねえ、全編、英語ねえ・・・(バイリンガルの役者って、いいな。)とーってもカトリックだった田舎の村での物語りなので、英語で見ると、それだけで違和感を感じてしまう。原作は、ものすごーくフランス!!だと思う。

でもジョニー・デップの声を聞くには、英語で聞くほかない。

この辺に、フランス映画の色、アメリカの色の違いがあるのかなあ。アメリカってそういうの作って平気なんだものなあ・・・と、どうしても思ってしまう。だから、どんどん映画がつくれるんだろうね。フランス映画が、ぱっとしない(商業的に?)のも、その辺に原因があるのかな!?外国のお話の脚色というのは、日本もわりとやってきているはず。宮崎アニメ(テレビ)は、外国のお話ばかりじゃない?(チャーリーは脚色しなかったのかな?)宝塚なんて、お得意だし。でも、ヅカのいいところは、日本のものもきっちりとりあげているところ。着物の舞台があるんだからねえ。(ああ、ベルバラ見たい)

・・・今まで映画をたくさん見たわけじゃないからわからないけれどね。・・・

 

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20.映画を撮りたいわけ07/30

今日は、インターネット使い放題の時間内にあまり、書き込めなかった。「チャーリーとチョコレート工場」を見に行って、そのあと放浪していたからである。(しかし、連続テレビun dos tres を見逃さないように帰ってきた所が情けない。)11時15分に映画館に入り、1時過ぎに出て、5時近くまで外にいた。
3回見ると、落ち着いてくる。英語はちょっぴり聞きやすくなる。でも、わからない箇所はわからないままだ。ウィリー・ウォンカの顔にかじりついているため、字幕を見る暇がないのである。昔の映画ファンは、こうして通ったんでしょうね。
注:un dos tres スペイン製作の連続テレビ。マドリッドの舞台学校を舞台にしているので、ダンスシーンも、劇も、歌もしっかり楽しめる。

やっぱり、ウィリー・ウォンカに惹かれるのだ。それでジョニー・デップがいい俳優ということがわかったのだ。顔色の悪い、色の白いウォンカ・ジョニー・デップである。だんだん、じっくり表情の分析もできてきた。このキャラクターだから、いいのである。
原作のイラストと、前に作られた映画ポスターでは、ウォンカ工場長は、年取った変な人、という感じ。でも、ティム・バートンとジョニー・デップでは、・・・アット、あんまり書いちゃいけないんだっけ。人物のキャラはとても掘り下げてある(創造してある)とでも書いておこう。あの写真では・・・日本のポスターでは顔もわからないが、20年前に、チャーリーのおじいさんがウォンカの店で働いていたと言うから、50歳は、越してはならない。20歳で成功したなら、若くて40歳も可能、としておこう。白髪はでるからね、40でも。どでかい工場を作って、スパイされて売り上げが落ちてから、ずっと外に出なかった工場長なんだから、どういう人かというと・・・いや、あの、只者ではない。

おじいさんが「私はあなたの工場で働いていました」と自己紹介すると「じゃあ、君はスパイだったのかね?」とウォンカが言うシーンがある。ジョニー・デップは、このセリフがキライだったそうだ。あーますますいい人だ。人間として好きだ。

映画のあとは、つい、ふらふらしてしまう。今回は、すぐにDVDを買いに行く気にはなれず、中古書店を目指しつつ、町を歩く。ああ、そうかあ、どの景色とっても絵になるからねえ、時間とカネがあったら、映画作ってみたくなる街のようだねえ、ここは。

 

公園の反対にあるアパートの窓が大きく開いていて、ロフトのベッドが見える。音楽も、なんだかいろんなのがかぶって耳に入ってくる。

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21ラスベガスをやっつけろ07/30

英語書店にも立ち寄った。映画雑誌を探してみるが、うまくみつからない。あきらめて視線を移すと、あ、「ラスベガスをやっつけろ」の仏語版があった。ポスターと同じ写真。もう、“私のことを待っていてくれたかのようにそこに佇んでいた”なんてありがちな表現で書きたくなるタイミングだ。読めるかどうかわかったものではないが、買う。裏を返すと、案内文に「読んだら、ただではこの世に戻ってこられない。まるで、読んでいるうちにドロッグに浸ったように・・・」といったようなことが書いてあった(と理解した)。なるほど、その映画になったのを繰り返し見ていたんだから、トリップしていても仕方ない。
でも、今日はなにもつけないでみよう。ウィリー・ウォンカに浸りたい。

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22.ミュージカル07/30

映画のあとまず立ち寄ったのは、古本屋。DVDもCDも、いろいろある。(ジョニー・デップのドンファンのDVDがあった。)しかし、まず目に入ってしまったのは「エビータ」である。白黒のジャケットに手をのばしたが、マドンナの歌ったやつだった。とりあえず、今はやめておこう。これは一度見て、声のなさにびっくりした。でも、彼女はすごい人。あと、いろいろあった。「キャッツ」!「ジーザス・クライスト・スーパースター」!ああ、久しぶりだ。これらの音楽は、「オペラ座の怪人」の作曲者、ロイド・ウェーバー。DVD出てるの、知らずにいた。
とりあえず、今日は買うのは我慢。

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23.私のやりたいこと・やりたい役07/30

英語を話したい。発音はまだ改良すべき、でも今日は、ちょっとましになってるみたい。(ボキャブラリーなし。)英語を話したい。ウォンカのセリフ、全部聞き取りたい。そう、あの役をやりたい。


映画を見て主人公の気分にひたるって、よくあることだろうけれど、たいていは同性なんじゃないかな?
そう、そこに、またひとつ問題があるのだ。私があこがれる、歌いたい、と思うのは、男性の役が多いのだ。クラシックではないけれど。特にミュージカルはそうなのである・・・どうして、男性のほうが、役の内容がおもしろい、と思うのだろう。

まあ、「チャーリーとチョコレート工場」で、女性が出てくる隙はあまりありませんが。

ここで、「チャーリー・・・」と「ラスベガス」の共通点にも気付く。ラブシーンが、ない。(ジョニー・デップのラブシーン、あまり見たくない・・・)
ラブシーンがなくても、映画は成り立つのだ!!!

「チャーリー・・・」を見たあと口をついて出る曲は、“Where do I go?”・・・ミュージカル「ヘアー」の中の大事な曲だ。
英語書店でやっとみつけた、映画雑誌の記事を、声に出して読んでみる。部分的に(でたらめだろうが)、ときどき内容がわかると気分がいい。写真は少しだが、ジョニー・デップがウィリー・ウォンカの格好のまま、監督と話している姿の写真のせいで、雑誌を買ってしまった。この写真だと素顔になっているので、なんだかほっとする。あの歯は、付歯、と書いてあったような・・・残念。でも、あの表情はそのせいかもしれない。
はやく、ウォンカが良かった!という人と話をしたい!

 

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24.洗脳・・・do I ? 07/30

早ね、寝つき悪しが続いている。
きょうは、朝パン、午後になってからあげあんパン2ユーロなり(高い・・・)を食べ、帰途につく。映画見ていると、おなかもすかない。(少しはダイエットになるのだろうか?)しかし、今日はコーヒーを飲んでいない。昨日まで毎食飲んでいたのに、今日はゼロ。トリップして、必要がなくなったのか。さすがにおなかが鳴ったので、夜は冷凍バーガー(牛肉だけ)をフライパンに投げ込んで・・・トマトをざくざく切って、そこに追加。
日記みたいな書き方だなあ、これ。
こういう、寝不足なのに起きて活動してしまう、という時期は、危ない。これが、洗脳のシステムなのだから。
ジョニー・デップに自らを洗脳する必要は、もちろんないのだが・・・洗脳のしがいはある。

よそで見た過去の記事を読むと、「フランス俳優ではジャメル・ドブーズを除いたら、ルイ・ド・フュネスだね」という、ジョニー・デップ。また共感できることがあって、ファンは嬉しい。(ジャン・マレの「ファントマス」で、まぬけな警部を演じている人である。)ああ、ルイ・ド・フュネスもミュージシャンだったなあ。ジャズピアニストだったのだ。やっぱり、ミュージシャンにも、私は弱みがあるのかな?あるんだろうな、そりゃ。ジョニー・デップ、「ヴァネッサ(彼女)の、他の俳優とのキスシーンとかはいやだなあ」なんて、正直なお人だ。

なお、睡眠、食生活は乱れているが、「ラスベガス」のような部屋の状態にはまだなっていない。
注:ジャメル・ドブーズ ほっといても、おかしなことを言っている、今30歳くらいの、コミック系出身。「アメリー」に出てくる。

 

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25. Hair ! 長髪へのあこがれ07/30

男性の長髪、と言うのが、好きである。長髪の男性が、と書くべきか。萩尾望都さん、大島弓子さんの漫画に出てくる長髪男性は、大好きである。
だから、長髪のジョニー・デップの写真も気に入っている、と行きたいが、顔がいろいろなので、あまりすきじゃないのもある。痩せすぎではないときの方がいい。

「チャーリーとチョコレート工場」から、なぜかヘアーの音楽につながってしまう私。でも、アメリカの映画誌を見たら、ちょこっと関連があって、嬉しくなっちゃったね。チャーリーのほうに、いたずらが仕掛けてあった。この映画の音楽は、なんだかいろんな時代の音楽のパロディだと思うので、「音」からも、ヘアーを連想するのかもしれない。
「ヘアー」は映画になっている。日本でミュージカルを好きになり始めた頃、(久野あきこさんのエヴィータの頃から。キャッツの前。)ロイド・ウェッバーのロック・ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパー・スター」から好きになったものだから、ロックミュージカルのひとつとして、とても気になっていた。
実際に「ヘアー」の映画を見たのはパリに来てから。耳からの英語も全部わからない、仏語の字幕なんて、とても追えなくて、こまかい話がわからなかったけれど、ラストシーンが強烈に残った。何回見ても、涙が出てしまう。

あのころ、(ベトナム戦争のころ)ヘアー、長髪は「自由、平和」の象徴。

「ヘアー」パリ公演のときのサブタイトルは「
ラブ&ロックミュージカル」

日本で髪を伸ばすと、さらに圧力が強いけれど・・・(昔よりはいいかもしれないけど)、サムライの時代なんて、みんな長髪だった。それを「断髪」したんだ。
日本男性の長髪は、とても素敵だと思う。


むかしファンだった男性は、当時、なんだか似合う髪型がなくて苦労していた・・・ように見える。今はすっかり長髪で、適当にゴムでとめている。一番似合う。気持ちは合わないことがわかったけど、ずっとファンだよ。
長髪も含めて好きになった人は、髪を切ってしまった。予告なしだったので、私はびっくりして泣いた。でも、ずっと好きよ。

女性の長髪にも、憧れるんだけど、私の記録は、肩の下10センチくらい。イスの背に挟まるようになる長さ以上は、伸ばせない。重たくて。もう、一生ためすことはないかもしれない。短い髪の楽さも知ってしまったし、鏡の前に座り込む習慣もない。リウマチでも手はなんとかなっている、でも、髪を乾かすのはやっぱり大変なのだから。

髪にあまり意味をもたせたくはない。でも否定は、しない。あの、髪の先まで命が通っているとしたら。
きっと、ヘアー、長髪は「自由、平和」の象徴。

「ショコラ」のジョニー・デップは、長髪で素敵です。

 

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26. Hairの好きな曲 07/30

今日は、なんとかDVDを見ないですごせるか!? 自信はない。とりあえず、「ヘアー」のCDをかけることにした。オリジナル・キャストの録音だ。1968年録音なんて、頭がくらくらするではないか。(あと、最近のヨーロッパ公演のCD、映画のDVD、仏語版のCDがある)

好きな曲は・・・全部好きだけれど。
たとえば「ハレ・クリシュナ」で始まる曲の前奏がものすごーく好きで、つい口ずさみたくなるんだが、そのあと「マリワナ〜」って歌詞が続いて、麻薬の名前が並ぶんだ。覚えたものかどうか・・・
あと、言ってることがわからないうちは幸い、という曲もある。多い。Peace, love, freedumhappynessv の時代だもの。

ま、「ラスベガスをやっつけろ」を読むにあたって、これらの単語は参考になるが。・・・マリワナ、メスカリン・・・ウーン、覚えてどうする。


呆然とした時浮かんでくるのは ”Where do I go ?かな?

Where do I go?...
・・・・where is the something
where is the someone that tells me why I live and die?

(これくらいの英語はなんとかわかってヨカッタと思うのである。:僕はどこへ行くのだろう?何故生きて、何故死ぬのかを教えてくれる何かは、誰かはどこにいいるのだろう?

あと、”Let the sun shine in”は単純にラストシーンと結びついている。フランスの新人歌手たちが明るく歌ってくれたけど、底抜けに明るく歌えない、でも、明るいほうへむかわなきゃいけない。練習してみても、映画のシーンを思い出して、なかなか進まない。

「ヘアー」は、映画ではとってもストーリーを凝らしてある。


自ら望んで戦場へ向かうクロードが、基地へ出向く直前に長髪のヒッピーたちと友達になる。ガールフレンドとの出会い。友達の反対を押し切って、クロードが基地へ住み込む日が来る。ガールフレンドに会わせたくて、長髪だったヒッピーの一人、バーガーが髪を切り、まんまと基地に紛れ込み、クロードと入れ替わる。
 
ところがタイミング悪く、その隊がヴェトナムへ送られる。クロードの代わりに、身代わりのバーガーが。

だから最後は、短い生涯を閉じたバーガーと、多くのベトナム兵たちの墓の俯瞰図。

Let the sunshine in.

 

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27.時代 07/30

「ヘアー」の録音は68年。自分の小さかったころにこんな音があったのかと思うと、ショックに近いものを感じる。でも、その前にクラシックの作曲家はいっぱいいて、前衛的な音楽を作っていた。

クラシックは好きでも、現在の音楽を受け付けない人、というのがいる。その反対の人もいる・・・けれど、少ないといいな。どうかな。
だって、今ある音楽は、モーツァルトやベートーベンやバッハがいたから、あるんだからね。あと、ラモー、グルック、グノー、シャルパンティエ、ラヴェル、プーランク、サティ、これはフランスの作曲家だけど。ショパン、リスト、ドヴォルザーク・・・
とにかく世に作曲家、音楽家はたくさんいたのである。知名度は別として。学生のときの音楽史の教科書をもってきているが、これはアメリカで書かれたものの日本語訳だ。全体像を見るために情報を凝縮せざるを得ないのはわかる。その一方で、各国に、大勢の作曲家がいるわけだから、掲載されていない名前があるのも仕方ない。が、そこに載っていない作曲家が大勢いる、ということだけは覚えておきたいものだ。そういう「全体像辞典」的な本というのは、書いた人、国によって、ものすごくかたよるのだから。
フランスで日本の作曲家の名前を知ることはできない。タケミツ(武満徹)とかインターナショナルなレベルだけ。逆に、日本では、フランスのクラシック作曲家の名前すら出てこない「音楽史」の本もあるというわけだ。世界のタケミツが、歌謡曲を作っていた、なんて、日本だから知ることができる。楽しい。

調べるといろいろ出てきておもしろい。

さて、ヘアーの前に、クラシックの音楽があり、「前衛」音楽もあった。なのに、なぜ私はロックに惹かれるのか?それで育てられたわけではないのに。
楽器が、20世紀に生まれたものだから?

 

自分が生きている時代の曲だから、自分の生き方を考えているときに出会った音楽だから?

ともかく惹かれてしまうのだから理由はなんでもいいけど、「出会えて」よかったと思う。

クラシックだけ好きな人は、それがその人の出会いだったのだろうけれど、それだけで閉ざさない方がいいと思う。クラシックは、宗教があったから、金持ちがいたから発展できた面もあるし、スノビズムの面を否定できない。ショパンをジーパンで歌おうとは、思っていないけれど、金持ちのサロンがなければ、彼は活動を続けていけなかった。サンドもいたけれど。

ありゃ、ショパンから、ジョニー・デップを連想しちゃった。やって欲しい役だ、なんて、想像力が貧しすぎるなあ。

 

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28.演じるということ07/30

「子供の時のこと、覚えている?
「覚えているよ」
Yes I do......

Do I ?


演じる勉強は、どんな形で入ってもいいと思う。形からでもかまわない、でも、いつか、ハラのそこから感情がわきでることが必要だと思う。

私は実は芝居に憧れていながら、大して実現していない。言い換えれば、芝居に対しては、結局それだけの努力をしていないということ。舞台に上がる機会があったときは、まだ良くわかってなくて、体が全然動かなかった。それと、セリフを覚える元気がない。なんとか、オペラのアリアなどで、少し代わりになる、といえばそうかもしれない。ただ、セリフと比較すると、音楽という切り離せないものがある。
・・・それを「制限」ととるか?
「助け」ととるか?

仮に、言葉と内容がわかってうたってるとしよう。(そこまでが、一仕事だから) 感情が良くわからないなら、そこで音楽を良く分析してみる。すると、この言葉はこの音と結びついて、ここでクレッシェンドだからどうのこうの・・・と、それが解釈の手伝いになることもある。
ただしそれが、声に楽に伝わるようになるまでの、テクニックの勉強は必要だ。テクニックとしては、実は自然に歌うことが一番、と思わないではいられないのだが、人間、「自然」に行動できる程、難しいことはない。

アリアの世界に遊ぶ。いい映画と俳優を見ると、感化されるから、また新たに役に没頭できる。(気がする)
・・・こんな力が25歳くらいであったらキャスティングにも虚勢を張って出かけたいところ。または、今でも体が動かないかもしれないので、せめて声だけでも勝負できるようにチャンスが与えられた、と思うべきことなのか。もちろん、不満も、後悔もない。
「役柄」に閉じ込められた、アリア。その役柄をなんとかしたくて、演出家は工夫するんだけど、どうも突拍子もないモダーンなものか、伝統的なものかにわかれるようで・・・なんだか・・・

映画は、脚色ということがおおっぴらに認められている世界だから、その点、キャラクターつくりも、さらに遠くへいけるものなのかもしれない。製作会社の意向と圧力を除いて。とにかく、ジョニー・デップと監督ティム・バートンのコンビは、いいってことで。

そうそう、ある本で、惹かれる役の声が、自分の本来のもち声だ、という記述を読んだ。反対はしないが、それって100パーセントじゃないと思うな。私はどうしたって、メゾでもアルト(低めの声)でもなくリリックソプラノだ。惹かれる役の声と自分の声が共通するものを、数えた方が早いくらい。それに・・・
・・・だって、オトコの声にはならないよ。
関節リウマチのためとっているステロイド。時々、ステロイドに気をつけて、と違う医者にいわれることがある。喘息の治療などで使う一部の薬は、声を下げる可能性があるというのだ。だから、歌手としては気をつけるべき・・・なのだが、私は、いつかそういうことになったとしても、楽しみだ。年とともに、声はますます色がついていくから、低くなる方はちっともかまわん。高音が出ない、という恐怖はもう、出産後に体験した。
カルメンを歌ってもおかしくない声になるんなら、それもいい。

 

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29「チャーリーとチョコレート工場の秘密」の批評から07/30

フランスの「チャーリー・・・・」の批評見つけました。4ツ星が最高らしい。

Delicat et poignant
Charlie et la chocolaterie n'est rien de moins qu'une declaration d'amour d'un pere a son fils
David Doukhan (article entier disponible dans Mad Movies n
°177 page 19)

「繊細で心に突き刺さる、この映画は、父親からその息子への愛のメッサージ以外のなにものでもない」
・・・と、私は訳す。4ツ星でなく3ツ星だったけれど一番気に入った批評。正しい。


Elle
A la vue du film vous pourriez ne pas vous trouver d'humeur feerique mais Freddie Highmore est juste a croquer.

「妖精物語のエスプリはない、でも、子役のフレディは、食べたくなるくらい。」
・・・二つ星は別に構わないが、何を見てるんだかこの人は。あの雑誌、エルですけど。

どこにおとぎばなしを求めているんだろう? 前に作られた映画も見ていないし、原作も読んでいないに違いない。

「チャーリー・・」を読んで、私は子供心に「怖い話」ということだけ覚えていた。原作者ダールは亡くなったが、奥さんは、映画雑誌のインタビューで、ブラックユーモアの話をしているようだった。(まだ良く理解できでない)監督バートンは、ダールのようにブラックだ、と・・・
そう、あの怖さ、良く考えたら、イギリスの伝統的なブラックに通ずるのだ。ミスター・ビーンが、お気に入りのテディベアに、自分ではさみをつき立てるように。

ダールの奥さんは、セットを見るたび、亡くなった彼に見せたかった、と泣いていたと言う。


 
you are their p...p...ph...
Parents?
Yes ....mamas and... dadys....dady?
....papa?


カリブの海賊のあたりから、ジョニー・デップは「やっと子供に見せられる映画ができた」と喜んでいたらしい。「ラスベガスは見せられないよ」なるほど。(でも、私は見せたい)ね、子供ができてこんなにかわった俳優さんは、あと誰がいるのかな?

 

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30.映画07/30

今度は「タイタニック」に英語で挑戦。わからん。”レオ様”もきれいでかわいくていい役者ですが、金髪と碧眼というのが、いかんのかなあ、よくあるパターンに思えちゃって。顔のシルエットは、ジョニー・デップと共通してるところがあるかな。眉毛のレベルが突き出ていてね。注:レオ様:レオナルド・ディカプリオ

映画を見ない人生をおくってきたけれど・・・無意識に避けていたのだろうか。
これ!という映画に出会わなかっただから・・・だろうね。
夢中になると、のめりこんで歯止めが利かなくなるは、自分でわかっている。だからパチンコとかには手を出さないのだ。?
演劇には中学の頃から興味があった。(小5の宝ヅカ、ベルバラの責任も大きい)
その演劇がアングラだったりして、やっぱり話のあう人があまりいなかったけれど・・・でも興味を持った人はナマの舞台だったけれど、

彼は映画も作りたがっていて、作った。自主制作というヤツだ。それは見に行ったけど、別に私には映画は意味はなかった。
CD
ジャケットを見ておもしろそうだな、と思って知ったのは、ケラさんの有頂天。演劇人だというのはあとで知った。なるほど、と思った。その頃は劇団健康だったが、今は「ナイロン100パーセント」。白川公園のテント公園に参加していた人が、大きな劇場公演をしている。

彼はずっと映画を撮りたがっていた。たしか実現したんだよね?
演劇には憧れたが、今まで、彼らの好きな映画には、惹かれなかった。
でも、ケラさんとか、椎名誠さんの本を読んでいると、その夢中ぶりに、圧倒は、された。

ナマの舞台の魅力もある。目の前で人間がつくりあげている瞬間に、客も付き合う迫力。その場限りの。その時間限りの。
だから、映画なんて・・・と思っていた。
何度も同じ場面が見られるDVDなんて・・・と思っていた。

映画はある意味、切り貼りだけれど、大人のものすごい遊びである。その切り貼りがいやだったけれど、それが数週間にわたる撮影の結果であり、数ヶ月にわたる俳優の準備の結果だと思うと(皆がそうしているかは、知らないが、少なくともひとりいた)馬鹿にできない。
うらで儲けている人がいる、と思うと、ちょっとそれがいやだけれど・・・作る方の担当は、そんなこと考えていない。
だから、感動して、いいのだ。

映画と仲直りできたかな。DVDも、繰り返し観察できる、と思うと、本のような存在が、ありがたい。

注:有頂天・・・もう解散したバンド、あまりメジャーではなかったが。ケラは、リーダー、ボーカル。作詞、作曲など。現在演劇界では、ケラリーノ・サンロドヴィッチの名で、作・演出をしている。戯曲賞作品もある。ジョニー・デップと(たぶん) 同い年か、もうひとつ上、山羊座、A型。

 

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31.映画で困ること07/31

映画で困ることは、感動してしまうこと。それが目的で作られてるんだからいいんだけど、泣いてるのが自分ひとりだけだったりして、それが、ちょっと。
魂が抜けてしまうので。ああ、気がつかなかったけど、壊れる前の「タイタニック」で、バルカロールが流れてる。オッフェンバッハのオペレッタの、きれいなデュエット。ゴンドラの歌、ね。タイタニックの上で・・・

ナマの舞台は、2度と同じものがない、というのがわかっている。だから、気にいったオペラは通ってしまうし、あきらめられる。
映画は、カネの切れ目が縁の切れ目?でも、DVDなんてものができてしまった今日、映画は麻薬になりました。
・・・でも、普段ひとりでゆっくり見られることなんてないんだし、楽しんどこう。

映画よりはまだ、DVDがいいっていうのは・・・トイレにいつでも行ける、って言う理由もあったんだっけ。

注:オッフェンバッハ:オペレッタを多く作曲。天国と地獄のテーマが有名。

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32. Merci Dr.Depp....??...!!!!!! 07/31

練習していて、自分のやったことに、びっくりした。40歳、まだまだ遠くへ行ける事があった。まだまだ、改善の余地があった。手ごたえが、今日、さらにあった。曲に制限される歌だとしても、まだ掘り下げる余裕はあったのだ。まだまだ。学生時代の努力がばかばかしいくらいに。
ウィリー・ウォンカのお陰。

そして、いまこうしていられるとは、7年前には思いもよらなかった。
体調が悪い、出産して時間もたっているのに、高音が出ない。手が痛いから、ピアノなんかさわらない。連れ合いの練習が気に触る、嫉妬する。

2003年、2004年と、両手の手術。ギブスにリハビリの生活が続いていた。
弾き語りのことなんて、ぜんぜん思わなくなっていた。でも、それは私に必要なものだった。
また、何か事故で、弾けなくなる日が来るかもしれない。声が出なくなるかもしれない。でもいいや。今のうちやっとこう。あと20年あったとしても、あまりたくさんのことはできないぞ。
音楽学生のみなさんは、テクニックの勉強もいいが、同じくらい映画をみたり、語学の勉強をすべき。

それにしても、ウォンカ氏につながるような曲が、あまりみつからない。
ウーン。

 

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33.狂気 07/31

歌いたい曲を選んでいると・・・
ああ、久しぶりにでてきた曲がある。ここにあったじゃないか、プッツンした曲で、私の声でもうたっていいものが。それで、バロックのものが好きになったんだった。昨年はどたばたしつづけで、楽譜もくちゃくちゃにしていたもんな。

7月14日に、マルセイエーズを歌った、ロベルト・アラーニャが、ラ・ボエームを歌っていたのをテレビで見かけた、よかった、と連れ合いがいう。そう、奥さんが相手役なのね。ミミっていう女の子の役。ミミは、最後は、結核になって、自ら身をひくような女の子。あんまり共感せんなー。(日本にいたうちは、ミミのように思っていたけれど・・・)有名なアリアに「私の名はミミ」と、彼にはじめてあったとき自己紹介する歌がある。清楚な印象のミミだが、実はここで、彼をひっかけていたのだ、という説もある。でも、歌うんだったら、そうじゃないふうに歌いたい。私は病気で死にますが、あなたは幸せになってね、と、身を隠すような子は、やっぱり自己紹介もひそやかじゃないといけないよ。ジミ目にうたってみたい。

同じくプッチーニが作曲した蝶々夫人。は、日本人には、わかりやすすぎる。狂気に片足つっこんではいるけど、ある意味当たり前の所があって。
西洋では衝撃的な台本なんでしょうけれど。
プッチーニなら、マノンをうたいたいな。アメリカに流されちゃうんですね。砂漠で死にそうになっちゃうんですね。劇的。でも、誰も私にOKを出さないだろう。あんたの声には重すぎ、といって。

バロックのものは、できそうだ。もう一回、言葉の見直しをしなくちゃ。だって、この頃の曲は、セリフまわしを音楽にしたような所があるから。
何が好きといって、狂気のセリフだから。まあ、自殺してしまう女性の役ではあるが。やっぱり、自分を捨てたオトコは、呪わなければならない。

よし、ジョニー・デップ、原動力になりつつある。

注:ロベルト・アラーニャ フランス人らしからぬ名前の、フランスの誇れるレベルのオペラ歌手。クラシック以外の物もやっていた人でギターも弾けて、いいヤツみたいである。

 注:「ラ・ボエーム」 プッチーニ作曲のオペラのタイトル。イタリア語の作品だが、フランスが舞台である。

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番外編

その後、もう一つ見たの 08/06

合計5回「チャーリーーとチョコレート工場」を見たあと、やっとこさ家族のバカンスに合流した。(全くひどい母親である)。私だけ、歯医者のせいで、足止めを食らっていたのだ。

田舎の町のスーパーで買い物をしていたら、「ドン・ジュアン」を見つけた。10ユーロ。レジ待ちの列を作っているところでみつけたので、慌てて英語版のあることを確認し、買った。フランス語の吹き替えもあった。ところが、字幕が・・・オランダ語しかなかった。わ、わからん・・・映画紹介の本の荒筋と同じくらいのことしかわからないではないか・・・!とりあえず、ジョニー・デップの訛りのある英語が聞ける。(ますますわからない)

1995年とあるので、作っているときはもっと若かったろう。もちろんかっこいいし、真摯な演技なのだ。ドンファンはとても似合うし、少年時代の絵も、いい。21歳という役柄は、もうとっくに超していた年齢でも、問題ない。そうそう、あの顔色は、「ショコラ」の流れ者と同じ感じ。でも映画ではどんなメイクだってできるし、写真は照明が命。なんとでも見えるから、本当の皮膚の色はわかったもんじゃない。

 

でもね〜物足らないんだよね、やっぱり。物足らないんだよね、「チャーリー・・・」と「ラスベガス」を見てしまったあとではね。それらを見てファンになってしまったものとしてはね。ドンファンだと、等身大の演技、なんていう言葉を差し上げたくなってしまう。声は素敵で聞き入ってしまうけれど、なんだか、彼じゃなくてもできそうだから、それがなんだか。

 

今後に、ますます期待。

 

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番外2

 

「ハリー・ポッター」のハリー役の子は、まだ13歳。どんな顔をしていいのかわからないとき、監督が「@@@が目の前でヌードになったと思ってごらんよ」。

こうして、「素晴らしいものにすっかり魅了された表情」が、画面になる。

ずるいとは思わない。俳優の頭の中に何がうかんでいても、“絵としての結果”が必要なのだから。映画はそういうものなのだから。

「自分の経験したことしか、演技できない」のでは、実は困ると思うのだが、経験したことからさらに膨らませられる想像力があれば、それも、またよし。また、生きたことは全て、演技に生かすことができる。経験に、無駄なし。泣くシーンも、自分自身の人生の片鱗から生まれてくる。

 

どんなかたちであろうと、若い俳優はこうして学んでいけば、いい。

でも、自分自身の経験は、役との共通点がみつかると、ますます映画の上で強い、有利なものになると思う。

 

売れてる俳優は、自分の出る映画を選べる。逆に言うと、「断る」ことができる。売れていなかったら、お金のために、どんな役でも受け付ける必要があるかもしれない。「どんなシナリオを選ぶか」「誰と仕事をするのを選ぶか」それも、俳優の能力かもしれない、と思う。ギャラで選ぶのではなくて・・・

そういう意味で、ジョニー・デップは、「選んでいる」、と思うのだ。ハリーたちは、キャスティングで「選ばれた」子たち。これからの成長が、もちろん楽しみだ。ジョニー・デップは、監督から名指しで「選ばれる」ことはあるかもしれないが、自分から「選べる」俳優だ。

「どう選ぶか」が、俳優の本性を垣間見せる、と言ったら、深読みしすぎだろうか。

 

チョコレート工場長の役も、(もちろん私が勝手に想像しているのだが)、俳優の人生にダブルことが、あるのかもしれない。自分の子供が喜んで見てくれるような作品が良かったのかも知れない。シナリオやコンセプトがもし先にできていたのなら、それに共感したのかもしれない。

 

俳優の人生の略図を、映画の主人公という架空の人物に、私は勝手に重ねてみている。(うそだったら悲しいなア) 馬鹿馬鹿しいと思うけれど、そう思えるような映画だったんだから、いいじゃないか。作った方だって、喜んでくれるさ。

 

「世界のことがどうでもよくなるような そんな素敵なうたをください」

という歌が、中学の頃のお気に入り。劇作家、北村想作詞、守乱丸作曲。想さんも、今では、おしも押されぬ劇作家になったようだ。「10年続けていれば、何かできる」と間接的に教えてくれたような人だ。そんな素敵な歌は、今でも見つけていないけれど、とうとう、

「世界のことがどうでもよくなるような そんな素敵な」ことは、みつけたみたい・・・。とりあえず、リウマチのことは、どうでもよくなる、かな。

 

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番外3

 

「チャーリーとチョコレート工場」の原作者は、ロアルド・ダールRoald Dahl。子供の頃は作家に気をつけなかったので、彼の他の作品を読んだかどうかは、定かではない。たまたま子供がプレゼントにもらった本をみてみたら、同じ作者だった。魔女のお話だ。まだ数ページしか読んでいないが、おやおや、ここでも、子供がどんどん消滅していくではないか!。親はノルウェーの出身だということもあり、ノルウェーのお話が、彼の背後にどっぷりあるようだ。イギリスのブラックユーモアも、同じ系統なのかなあ? 子供の頃、しっかり「世界の名作」で育ってしまった私。(日本の名作、ともいきたいが、子供用の文学は、すくないのではなかろうか?) 西洋に惹きつけられても、しかたなかったのかどうかはわからないが、これが私の大好きな文学のジャンルであることは、間違いなさそうだ。子供の本が増えるのが、ますます楽しみである。レベルも一緒だし。

 

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騒動後記 87

一人でいる間に全くもってトリップ状態になってしまったが、こういうものは家族に合流すると、たちまち勢いが衰える。一人でいると基本的な生活が乱れるので、充分に予測はできた。俗に言う「冷める」と言うヤツ。そうなるだろう、と知っていた。

連れ合いに話してジョニー・デップに嫉妬されてもつまらない。でも幸い、うちのジョニーは「僕のそっくりさんがいるから、この写真を使おう」と発言するような、軽いヤツであった。

実際の話、ひとりでゆっくりDVDや映画をどっぷり心身漬かって見られるような時間が、普段ないではないか!!!ネットで忙しくて。いや違う、仕事で、日常生活で。

 

自分が何かに興味を持ち始めると、とことんのめり込んで、なかなかついて来てくれる人がいない、というのも、知っている。

そういうのが、傍たから見たら、ばかみたい! というのも知っている。

だから、思い切り楽しんでみたのであった。

日記の書きたい放題をしたのは、意識的なものでもあるのだ。まだここまでトリップできる力があったとわかったのだから。

毎日冷めて生きるよりは、楽しみがあったほうがいい。

 

さて休みではあるが、DVDや映画をゆっくり楽しめる時間があるかかどうか、もはやわからない。現実的にも、ジョニー・デップの出演したものはなんでもいい、というのではなく、なんとなく、期待できそうな映画、できなさそうな作品、と写真ごときで分けているのも、われながらいやらしい。それでも、「チャーリー・・・」は、第一位だ。

 

平凡な言い方をすれば、夢を与えてくれた映画に、ジョニー・デップに、監督バートンに、ありがとう。

ひとときの、強烈な夢だ。でも、これには続きがあるものね。

 

ジョニーデップ部屋 

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