「チャーリーとチョコレート工場」 英語つき

 

 

おことわり:記憶の中から書き出したものですので、英語のセリフの割り当て場所など、間違っている可能性はあります。

もちろん訳は意訳というよりは雰囲気訳、場所により英語のフランス語訳の日本語訳ですので、お勉強には役立ちません。

なお、無断掲載を禁じます。(もちろん、あまりひどい英語の間違いがあったらご連絡下さいませ)

 

 

.雪のとある町。

高い煙突のある、巨大な工場。煙突から入り込むと、さまざまな機械が、チョコレートを作っている。機械がどんどんチョコレートを包んでいく。そこに、5枚の金色のカードを差し込んでいく、紫の手袋をつけた、手。

 

まだ暗いうちに、あちこちへ去っていくトラック。トラックの横腹にはウォンカ、と書いてある。世界中に、チョコレートを送り出しているのだ。

 

Narrator: Indeed, that very night, the impossible had already been set in motion.

 

チャーリーの家はとても貧しい。町外れの、傾いた家に住んでいる。家にはひとつのベッドに寝ている4人の老人。母親と、父親の両親たちだ。

 

Evening, Buckets!

父親が帰ってきた。

 

「スープができてるけど・・・何かいれるものある?

「・・・・」

「いいわ、キャベツ入れるから」

 

「チャーリー、ホラ、おみやげ」

と父親が差し出したのは、できの悪い、くずれた栓。

「ありがとう、これ、ちょうど欲しかった形だ! これでウォンカ工場長のできあがりだ!

 

チャーリーは、形の悪い栓で、まっしろなチョコレート工場の模型を作っているのだ。

 

父親は歯磨き工場で、歯磨きに栓をつける仕事をしている。だが、たいした稼ぎじゃあない。食事はいつもスープにキャベツ。それでもできの悪い栓があると、チャーリーのおみやげになる。今日は、これで、ついに、ウィリー・ウォンカ工場長のできあがりだ。

 

「ウォンカさんそのものだねえ」

「本当?グランパジョー、知ってるの?」

「もちろん、ウォンカさんのところで私は働いていたんだよ」

Grandpa Joe: I used to work at that factory.
Charlie Bucket: You did?
Grandma Josephine: He did.
Grandpa George: He did.
Grandma Georgina: I love grapes.

 

「はじめて聞いたよ」

「おや、話したことなかったかい?わしとしたことが・・・」

 

「チャーリーに、インドの話をしておやりよ」

工場やウィリー・ウォンカ工場長のことを知っているおじいさんは、チャーリーに、インドでの冒険話などを話して聞かせる。ウィリー・ウォンカは、王子のためにチョコレートで巨大な城を作り上げたのだ。もちろん、食べたがらなかった王子は、溶けたチョコレートの海の中・・・。

 

交差点のかどに、ウォンカは最初の店を出したのだ。

「ウォンカさん、ウォンカチョコレートと、鳥のチョコレートが、もうありません」

「ァ、そう・? 鳥、鳥・・・と、はいこれ」

とウォンカが従業員のジョーの口に入れたのは、小さなたまご型のチョコレート。

「口をあけてごらん」

そこには、ちいさなチョコレートのトリが羽ばたいていた。

 

「素晴らしい工場だった。できるもんなら、もう一度行って中を見てみたいもんだ・・・・」

 

 

ウィリー・ウォンカの工場は、長年しまったままだ。工場長の発明する素敵なお菓子のお陰で昔は流行っていたが、嫉妬した他の菓子屋にスパイされ秘密を盗まれて、傾いた。そして、従業員は解雇され、工場は閉ざされたまま。ウィリー・ウォンカの最初の店で働いていたチャーリーのおじいさんのひとりグランパジョーも、仕事を失った。

 

Im closing the factory forever……..Im sorry

 

しかし、5年後のある日、工場から煙が上がった。“Hes coming back in bisiness

「ずっと閉めたんじゃなかったの?」

「大人の世界では、ずっとってことは、しばらくって言うこともあるの」

Mrs. Bucket: Well, sometimes when grown-ups say "forever" they mean "a very long time".

 

「じゃあ、おじいちゃんも、仕事に戻ったの?」

no

誰も仕事には戻らなかった。

「良く考えてごらん、誰か工場長から出てきたのを見たことがあったかい?

「・・・・ない。」

 

Grandma Josephine: [referring to Wonka Industries] Think about it, Charlie. Have you ever seen a single person going into that factory? Or coming out of it?
Charlie Bucket: There must be people working there.
Grandpa Joe: The only thing that comes out of that place is the candy. Already packed and addressed. I'd give anything in the world just to go in one more time and see what's become of that amazing factory.

今、工場は動いているが、誰も人影を見ないし、大きな入り口の柵は閉まったまま。トラックだけが出入りし、商品は全世界に(東京にも)売り出されているのだった。

 

「さあ、もう寝なさい」

チャーリーは、ウォンカチョコレートの包み紙や、工場の絵を張ってある、粗末な2階へ戻るのだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2。広告

寒い朝、工場から電動つき自転車ででてきた人影が、ポスターを貼っていった。

「ウィリー・ウォンカ工場長が、5人の幸運な子供を、工場見学にご招待!」

 

全世界のチョコレートの中に、たった5枚、金のカードが入っているというのだ。そして5人の中からさらにひとりには特別賞がある、という。

 

目をかがやかすチャーリーに、グランパジョージは何となく冷たい。

「こんなものは、毎日チョコレートを山のように食べている子がみつけるもんさ。お前にはチャンスはないな」

 

「不可能なことはないんだよ」

Grandma Georgina: Nothing's impossible, Charlie.

時にとんちんかんな返事を返してくるジョージアおばあちゃんは、チャーリーに、優しい。

 

 

3.最初のふたり

5枚の金券のせいで、世の中は狂乱していた。トウキョウ、マロック、ニューヨーク・・・

「こんなもん、見つけるやつは、でぶでぶのでぶっちょにきまっとる」

と言うジョージおじいさんの言うとおり、最初にカードをみつけたのは、ドイツの肉屋の息子。

 

Grandpa George: The kids who are going to find the golden tickets are the ones who can afford to buy candy bars every day. Our Charlie only gets one a year. He doesn't have a chance.
Grandma Josephine: Everyone has a chance, Charlie.
Grandpa George: Mark my words. The first kid to find a golden ticket will be fat, fat, fat.
Augustus Gloop: [Augustus appears and cameras flash] I am eating the Wonka bar and I taste something that is not chocolate. Or coconut. Or walnut, or peanut butter, or caramel. Or sprinkles. So I look and I find the golden ticket.
Grandpa George: [the Bucket home sees the TV with Augustus on the screen] Told you he'd be a porker.

太っちょで食べてばかりのアウグストゥス。

「ウォンカチョコレートを食べていたら、何か口に当たったんだ。アーモンドかな?ヌガーかなあ?と思ってよく見たら、金券だった」

と、ひとくちかじって、チョコレートを食べながら、千切れた金券を差し出した。

 

二人目は、お金持ちの超わがまま娘、お城に住んでいるイギリスのお嬢様ベルーカ。フランスのテレビも撮影に来ているようだ。

「パパ、私あのチケットが欲しいの!

「私には、この子が苦しむのを見てられなかったんですよ。ピーナッツ工場を経営しているので、従業員たちに何万、何億というウォンカ印のチョコレートをあけさせました。」

工場には何百人もの従業員。ピーナッツのかわりにチョコレートを剥いた。山のようになったチョコレートの包み紙の中から、こうして幸運のカードをみつけだしたわけ。

ほらベルカ、と差し出した金のカードを受け取った彼女は「パパ、もう一頭、ポニーを買って」

Veruca Salt: Daddy, I want another pony.

 

「この子は自分でさがしたんじゃないんだ、ずるいね」

「こんな育て方をしていたら、ろくなことにならん。この親は、愛情を与えとらん。でぶっちょより始末が悪いわい」

[about Veruca Salt winning a golden ticket]
Grandpa George: She's even worse than the fat boy!

 

4.チャーリーのチョコレート

貧しいチャーリーは、毎年誕生日のプレゼントに、ウォンカ印のチョコレートをもらうことになっている。でも、ちょっと早めに、両親は誕生日を祝うことにする。

「今夜、プレゼントを開けてもいいんじゃない?」

「明日の誕生日まで待とうかな?」

「いやいや、ワシら全員で381歳だ、待ってられるもんじゃない」

 

Mr. Bucket: Your mum and I thought, maybe you'd like to open your birthday present tonight.
Charlie Bucket: Maybe we should wait until morning.
Grandpa George: Like hell.
Grandpa Joe: All together we're 381 years old. We don't wait.

 

どきどきしながらチョコレートを開けるチャーリー。見守る家族・・・

「金のカードがなくても、がっかりするんじゃないよ」「チャンスなんかないよ」「いいや、カードはなくても、チョコレートがあるじゃないか!

 

もちろん、だめ。

 

 

「これ、みんなで分けようよ」

「だめだ、お前の大切な誕生日プレゼントじゃないか」

「じゃあ、僕のものでしょう?僕の好きにしていいよね。はい、食べてよ」と、家族にチョコレートを分けあうチャーリー。誰もが、大切に味わった。

 

朝。

「パパ、仕事に行かないの?

「ちょっと休みでね」・・・本当は工場の機械化により、解雇されてしまったのだ。

 

5. 3人目と4人目

3人目は、アトランタの、勝つことにばかり興味があるヴァイオレット。チューインガム大好きで、チューインガムのチャンピオン。母親も勝負に夢中。

「あんたが勝つのよ、ヴァイオレット」

[about Violet Beauregarde]
Grandma Josephine: What a beastly girl!

 

4人目は、コロラドのマイク・ティービー(その名も)は、取材陣が家に来てもテレビゲームに

「コロセ殺せ、それ行け!」

Mike Teavee: [blowing up zombies on his video game] Die! Die! Die!

と夢中になっている。(原作では、テレビばかり見ていて、ガンを体中にくっつけてる。) 

「製造日を調べて、天気の変動で調整するだろ。それから、ニッケイの株変動を調べる。それでチケットを見つけた。だれにだってできるよ」

「いやはや、この子の言っていることは、私にはもはやわかりません」と父親。

「この子は、もうあまり長いこと、子供では、いないでしょうね」とため息をつくマイクの父親。

 

「何味のチョコレートでしたか?

「覚えてないよ、僕、チョコレートなんて嫌いだからさ」

Grandpa George: [after hearing that Mike Teavee hates chocolate] Well, it's a good thing you are going to a chocolate factory!

 

「なんだ、とんでもない、こんな・・・・・・」

ジョージおじいさんのあまりの憤慨と悪態に、チャーリーの父親は、我が子の耳をふさいだ。

 

とうとう・・・・・・残るは、ただ一枚のカードになってしまった。

 

6. 賭け

「チャーリー!!

皆が寝ている中、グランパージジョーは、チャーリーに硬貨を差し出す。

「お前とワシで、もう一度、賭けよう」

「本当にいいの?」

「ああ、すぐ行って!・・・」

ほんとうにいい子だ、good boy

 

「グランパジョー!」

いつの間にか居眠りをしていたジョー。ふたりで「バンドエイドのように」一気に包みを破ると・・・何もなかった。

 

 

 

7.最後のカード

白く寒い中、チョコレート工場から、いい香りがする。チャーリーがすれ違った男たちが、例のカードのうわさをしていた。

「5人目がみつかったそうですね」

「ええ、ロシアでらしいですよ。」

 

雪の中、チャーリーは、落ちている紙幣をみつけた。最寄の小さな店に飛び込む。

「まあ、ロシアのカードはニセモノなんですって!」と新聞を読む大人たち。

 

「ウォンカチョコレート下さい」

「ほいきた」

チャーリーがその場であけると・・・・・・最後の券が見つかった。

店のおじさんも、大喜び!You found Wonka's last golden ticket!

 

ところが、

「私にゆずってくれ、50ドルと、新品の自転車をあげる」

「いえ、何言ってるの、私は500ドルあげます!」と店の中にいた大人たちが騒ぎ出す。

「とにかく家に帰るんだ、誰にも取られるんじゃないぞ」

と、店のおじさんに促され、チャーリーは、駆け足で家に戻る。

 

「みつかった、5人目は僕だ!」

 

あまりの喜びに、ずっと寝ていたはずのグランパジョーは、踊りだしてしまった。「ホラ、読んで読んで!!

「エエと・・・私ウィリー・ウォンカは、5人の幸運な子供たちを工場見学にご招待します。ご父兄の方一人と、2月1日に10時に、門の前においで下さい」

「2月1日・・・」

「明日じゃないの!!

「ホラ、チャーリー、顔を洗って、手もきれいにして、それから・・・」

と騒ぎ立てる皆。

 

「ちょっと待って、落ち着いて!誰がチャーリーと一緒に行くの!?

「ワタシだ!

といったのは、もちろんグランパジョーだ。

「そうね、元気そうだし・・・」

 

皆が騒然とする中、チャーリーが突然口を開いた。「僕、やっぱり行くのをやめる」

「お金をくれる人がいるんだよ。チョコレート工場より、今はお金の方が必要でしょ。」

 

沈黙の中、ジョージアおじいさんがチャーリーに話しかけた。「ちょっとこっちへ来い」

「馬鹿いうんじゃない、お金はいくらでも印刷されてるが、この券は5枚しかこの世にないんだよ! お前はそんなに馬鹿なのかい!」

Grandpa George: There's plenty of money out there. They print more of it every day. But that ticket? There are only five of them in the world, and that's all there's ever going to be. Only a dummy would give this up for something as common as money. Are you a dummy?

 

“NO, Sir” いいえ・・・

 

「じゃあ、早くズボンを直すんだ!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、2月1日の朝になった。

 

 

.工場見学のスタート

母親あるいは父親に付き添われ、チャーリー以外は着飾った子どもたちが集まった。

「早く入りたい!」「まだ9時59分だよ」

「パパ、時間を早く進めて!」と、わがままベルカ。

Mr. Salt: It's 9:59, sweetheart.
Veruca Salt: Make time go faster.

ガムをくちゃくちゃかみながら、ヴァイオレットを励ます母親に、力強くうなづく娘。「狙いを定めるのよ」

Mrs. Beauregarde: Eyes on the prize, Violet, eyes on the prize.

Veruca Salt: [outside the Chocolate Factory] Daddy, I want to go in.

 

10時、大きなサクが開くと、声が響き渡る

please, enter”「お入りなさい」と、工場長の・・・

 

close the gate

 

アナウンスが続く。すばらしい工場へようこそ・・・

and who am I ?

と言う声に続いてあらわれたのは、セルロイド人形の細工だった。ウィリー・ウォンカをたたえる音楽にあわせて回り、踊る人形。

真ん中には、ウォンカ、と書かれた、真っ赤な豪華なイス。

Welcome Puppets: Willy Wonka, Willy Wonka, the amazing chocolatier / Willy Wonka, Willy Wonka, everybody give a cheer / He's modest, clever, and so smart, he barely can restrain it / With so much generosity, there is no way to contain it, to contain it, to contain.... to contain... to contain... / Willy Wonka, Willy Wonka, he's the one that you're about to meet / Willy Wonka, Willy Wonka, he's a genius who just can't be beat / The magician and the chocolate whiz / The best darn guy who ever lived / Willy Wonka, here he is!

 

最後にあちこちであがった花火が、人形に引火して、セルロイドが溶けていく・・・・

・・・人形の目玉が、どろりと滑って落ちる・・・

 

呆然としている皆の横に

「ブラボー!!やったやった、素晴らしい!!! よかったよかった、とくに最後がうまくいった! ワオ!」

と、はしゃぐ者がいた。

[Willy Wonka claps enthusiastically as his special musical showpiece goes up in flames]
Willy Wonka: Ha ha ha, wasn't that just magnificent? I thought it was getting a little dodgy in the middle part, but that finale... Wow!

 

「あなただれ?」

Violet Beauregarde: Who are you?

Grandpa Joe: He's Willy Wonka!

それが、真っ黒なサングラスをした工場長だった。

 

Willy Wonka: My name is Willy Wonka.
「あら、どうして舞台にいないのよ」とベルカ。

Veruca Salt: Then shouldn't you be up there?
[points to stage]
Willy Wonka: Well, I couldn't very well watch the show from up there, now, could I, little girl?

「ここの方が舞台が良く見えるじゃないか。」

 

 

挨拶向上をしようとするが、どうもつかえるウォンカ。しかたなくカードを見ながら

Willy Wonka: Good morning, starshine... the earth says hello!

良く来てくれました、子どもたちと、その・・・そ、その・・・ぷ、ぷ・・・p・・・p

Willy Wonka: Welcome, children, to my factory and these people behind you must be your par... par... par...
Mr. Salt: Parents?
Willy Wonka: Yeah! Moms and dads! Dad? Papa?

 

arents?

「ええ・・・mams and dads・・・」

ウォンカの、ベルカの父を見つめる目が何かいいたげだ。

 

「ウォンカさん、覚えてはいないでしょうが、私は昔あなたのところで働いていたんですよ」と切り出したグランパジョーに、ウォンカは、厳しい目を向ける。

Grandpa Joe: Mr. Wonka, I don't know if you remember me, but I used to work here in the factory.
Willy Wonka: Were you one of those despicable spies who everyday tried to steal my life's work and sell it to those parasitic copy-cat candy-making cads?
Grandpa Joe: No, sir.
Willy Wonka: Then wonderful, welcome back.

「きみは。私の仕事を盗み見に送られてきたスパイの一人だったのかね?」

「いいえ、とんでもない」

「ならけっこう、よく来てくれました。perfect!

 

9.工場の廊下で

Augustus Gloop: Don't you want to know our names?
Willy Wonka: I can't see how it would matter.

 

「ずいぶん中は暑いですね」

「ええ、従業員の為です。上着はどこにでも脱いでいいですよ」

 

「従業員って誰ですか?」と尋ねるチャーリーに、「まあ、慌てないで」

 

突然、バイオレットが工場長に抱きついた。顔がひきつる工場長。

「私、バイオレット! よろしく」

「そう・・・別に・・・」 “I dont care...”

「私が勝つんだから、よろしくね!」

 

Violet Beauregarde: [hugs Wonka] Mr.Wonka, I'm Violet Beauregarde.
Willy Wonka: [Wonka looks at her terrified as she chews her gum] Oh. I don't care.
Violet Beauregarde: Well, you should care because I'm the girl who's gonna win the special prize at the end.
Willy Wonka: Well, you do seem confident and confidence is key.

 

ヴァイオレットをきっかけに、われ先に、自己紹介が続く。

「私がベルカです。」 nice to meet you, と礼儀正しいベルカ。

「ああ、ベルカね、それって、足のできもの名前かと思っていましたよ」

Veruca Salt: I'm Veruca Salt. It's very nice to meet you, sir.
[does a curtsy]
Willy Wonka: I always thought a verruca was a type of wart you got on the bottom of your foot. Ha, ha.

「アウグストゥスです。ウォンカのチョコレート大好きです」と、チョコレートをむさぼりながら。

「そ、そのようだね」

Augustus Gloop: [Augustus steps in front of Veruca] I'm Augustus Gloop. I love your chocolate.
Willy Wonka: I can see that. So do I. I never expected to have so much in common

ふとウォンカは振り向くと「君はマイク・ティーヴィーだね。うちのシステムに入り込んだだろう。」

[Wonka stops and turns around to Mike]

Willy Wonka: You, you're Mike Teavee. You're the little devil who cracked the system.
[looks at Charlie]
Willy Wonka: And you, you're just lucky to be here, aren't you?

そしてチャーリーには「そして、最後の君は、幸運に恵まれて来たってわけだね。」

 

「君チョコレートたべる?」と、アウグストウスがチョコレートをかじりながらチャーリーに尋ねる。

「もちろん」

「じゃあ、買って食べれば?」

Augustus Gloop: [offering the Wonka bar he had been munching on to Charlie] Would you like some chocolate?
Charlie Bucket: Sure!
Augustus Gloop: [yanking the candy bar away] Then you should have brought some with you.

 

少女ふたりはいつのまにか腕を組んでいる。

Veruca Salt: Let's be friends.
Violet Beauregarde: Best friends.

仲良くしましょうね、と言っているがどう見てもライバルどおし火花が散っている。

 

0. 工場の正体

Willy Wonka: [coming upon a tiny door] An important room, this. It is a chocolate factory, after all.
Mike Teavee: Then, why's the door so small?
Willy Wonka: That's to keep all the great big chocolatey flavor inside.

アリスに出てくるような小さな小さな扉に鍵を差し込むと、暑い工場内に入っていく。天然色。そこは、見渡す限りの美しい野原・・・チョコレートの巨大な滝。

「子どもたち、気を落ち着けて、冷静に・・・」

全員が見とれた。アウグスは、もっていたチョコレートを取り落とした。「ここにあるものは、全部食べられますよ。もちろん、私もね。ただし、それはカンニバルと言われて、社会では忌みきらわれていますがね。」

Willy Wonka: Everything in this room is *eat*able. Even I'm *eat*able. But that is called cannibalism, my dear children, and is in fact frowned upon in most societies.

Willy Wonka: Try some of my grass!

 

「さあ、子どもたち、好きにあそびたまえ。好きにしていいよ」

・・・なにやら言いたげな顔でウォンカをみているのはベルカの父。ウォンカも・・・

 

 

マイクはさっそく、大きな実を蹴飛ばし、踏みつけ、破壊に走る。

「お前、止めないか」

「だって、工場長は遊べ、って言ったんだよ。」

Mike Teavee: [starts stomping on a candy pumpkin, completely destroying it]
Mr. Teavee: Son, please.
Mike Teavee: Dad, he said, "Enjoy!"

 

チャーリーがりんごを取ろうとすると、そのりんごを横取りする手があった。バイオレットは口から今かんでいる(3ヶ月間)ガムを取り出し耳の後ろにはりつけると、りんごをかじった。

「どうして新しいガムにしないの?」

「私はね、チュ−イングガムのチャンピオンなの、あんたみたいな負け犬じゃないのよ」

Charlie Bucket: [asking about Violet's gum] Why hold onto it? Why not start a new piece?
Violet Beauregarde: Because then I wouldn't be a champion. I'd be a loser. Like you.

 

「みなさん!」とチョコレートの巨大な滝の説明を始める工場長。

Willy Wonka: The waterfall is most important, it mixes the chocolate. It churns it up and makes it light and frothy. By the way, no other factory in the world mixes its chocolate by waterfall, and that, my dear children, you can take that to the bank.

 

近づいてくる巨大なパイプ。「あの機械は、チョコレートを吸い上げる機械です」

 

と突然、「小人がいる!」と叫ぶベルカ。

「あれが、ここの従業員、ウンパルンパです」

Violet Beauregarde: Are they real people?
Willy Wonka: Of course they're real people. They're Oompa Loompas.
Mr. Salt: Oompa Loompas?
Willy Wonka: Imported. Straight from Loompaland.
Mr. Teavee: There's no such place.
Willy Wonka: What?
Mr. Teavee: Mr Wonka, I teach high school geography, and I'm here to tell you...
Willy Wonka: Well, then, you'll know all about it and oh what a terrible country it is.

 

ウォンカは、ウンパルンパとの出会いを語り始める。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ウンパルンパ

新しい味を求めてジャングルに入ったウィリー・ウォンカは、何も見つけなかった代わり、この小人たちを見つけた。チョコレートの原料カカオが大好きなウンパルンパたちを、ウィリー・ウォンカは、手話で見事にチョコレート工場へ招待したのだ。

製造の秘密を、誰にも知られずに今日まで来たのは、そういう理由だったのだ。

 

 

 

11.アウグストウス

「アウグストウス!そんなことしちゃいけません!」と悲鳴が上がった。

Mrs. Gloop: [Augustus is drinking the chocolate] Augustus, mein schatz! That is not a good thing you do!

「ちょっと少年、このチョコレートは、人間がさわっちゃいけないんだ!

食いしん坊アウグストゥスが、チョコの川をごくごくとのみだすうち・・・ドボン。 顔をそむける工場長。

「おぼれちゃう!どうしましょう」救う手立てもない。そこへ、チョコレートを吸い上げる機械が近づいてくる。それをなんとも嬉しそうにながめるウォンカ。

 

ウンパルンパたちが、嬉しそうに歌い始める。ウィリー・ウォンカもうっとり聞きほれている・・・

Willy Wonka: Why, I believe they're going to treat us to a little song. It is quite a special occasion, of course. They haven't had a fresh audience in many a moon.
Oompa Loompa: [Oompa Loompas sing] Augustus Gloop, Augustus Gloop, a great big greedy nincompoop / Augustus Gloop, so big and vile so greedy and so infantile ...

 

ついに、子供は機械に飲まれて消えてしまう。

「どこへ行くんですか」

「ストロベリーチョコレートをつくる部屋です」

「チョコレートになっちゃうんですか!?

「とんでもない、アウグストウス味?そんなまずいチョコレート、売りに出せませんよ!誰も買いませんよ」

Mrs. Gloop: Where does that pipe go?
Willy Wonka: That pipe happens to go to the room where I make the most delicious kind of strawberry-flavoured chocolate-coated fudge.
Mrs. Gloop: Then he will be turned into strawberry-flavoured chocolate-coated fudge? They'll be selling him by the pound all over the world?!
Willy Wonka: No, I wouldn't allow it. The taste would be terrible. Can you imagine Augustus-flavoured chocolate-coated Gloop? Ew. No-one would buy it.

 

太っちょの母親は小人に連れられて、息子を探しにチョコレート製造の部屋へ去っていく。

Charlie Bucket: Mr. Wonka.
Willy Wonka: Huh?
Charlie Bucket: Why would Augustus' name already be in the Oompa Loompa's song unless they...
Willy Wonka: [interrupts] Improvisation is parlor trick, anyone can do it.
[turns to Violet]
Willy Wonka: You, little girl. Say something. Anything.
Violet Beauregarde: Chewing gum.
Willy Wonka: Chewing gum is really gross, chewing gum I hate the most. See? Exactly the same.

「ウォンカさん、どうしてアウグストウスの名前が歌に入ってたの・・・?」

「即興だよ、インプロヴィゼーション、誰だってできるよ」

 

Mr. Salt: [after the Oompa Loompas sing and dance] I must say, that all seemed rather rehearsed.

 

「グランパ、ウンパルンパたちは、本当に冗談いってたのかなあ?」

「大丈夫だよチャーリー・・・あの子は助かるよ」

Charlie Bucket: Are the Oompa Loompas really joking, grandpa?
Grandpa Joe: Of course they're joking. That boy will be fine.

といいつつも、不安そうな顔のグランパ。

 

 

12.ピンクの船

大勢のウンパルンパのこぐピンクの船が到着した。一斉に笑うウンパルンパたち。

Violet Beauregarde: What's so funny?
Willy Wonka: It must be from all those dog-gone cocoa beans. By the way, did you know that chocolate releases endorphins, which give one the feeling of being in love.
Mrs. Beauregarde: [flirtily] You don't say?

 

みなが船に乗り込んだ。一番後ろの列にチャーリーたち。

チャーリーの隣に座ったウィリー・ウォンカは、チャーリーとおじいさんに、チョコをひとすくい差し出す。

「あなた方、おなかが空いて死にそうな顔をしていますからね」

Willy Wonka: [hands Charlie a ladle full of chocolate] Try this. You looked starved to death!

「おいしい!」と目を輝かせるチャーリーに、またも嬉嬉として、チョコレートの味の秘密を語りだす工場長。

「この、滝でミックスするというのが重要なんだ」

「それ、さっき、聞いたわ」と切り出したベルカに、工場長は冷たい目を向ける。

「・・・・ここからみると、小さいね君たちは」

「子供ですもの」

「私はそんなことなかったな」

「でも、子供の時があったんでしょう?」

チャーリーは、工場長に質問をした。

「自分の子供の時のことを覚えてるんですか?」

「ええ、覚えてますよ・・・」

Oh boy,,I do.....

 

・・・・・Do I?

 

実は、ウィリー・ウォンカは、長年そのことは考えなかったのだった。船の中で思い出がよぎる。

 

ウィリー・ウォンカの父親は、実は名の知れた厳格な歯医者。子供の時から大きな矯正具をつけていたウイリー。そう、チョコもあめも、「絶対」食べさせてもらえなかったのだ。父親にとって、チョコや甘いものは「憎むべき敵」であった。

Dr. Wonka: Lollipops. Ought to be called cavities on a stick!

ハローウインにせっかくもらったあめやチョコは、暖炉に投げ捨てられた・・・ことを思い出し、呆然とするウィリー・ウォンカ工場長。

 

「ウォンカさん、トンネルに入るよ!」チャーリーの声に我に返るウォンカ。

 

川のほとりには、いろんな種類のクリームの部屋が続く・・・「ホイップ・クリーム」の部屋では、牝牛を一生懸命、鞭で打っている(泡立てクリーム、

whippe=鞭打つこと)それが、一目でわかったチャーリー。

Charlie Bucket: [on chocolate river, deep in factory, passing an open door in which Oompa-Loompas are whipping a cow] Whipped cream.
Willy Wonka: Exactly!
Veruca Salt: That doesn't make any sense.
Willy Wonka: For your information, little girl, whipped cream isn't whipped cream at all unless it's been whipped with whips. Everybody knows that.

 

ヘアクリームの部屋も・・・「あら、ヘアクリームなんてどうするの?

Mrs. Beauregarde: What do you use Hair Cream for?
Willy Wonka: To lock in moisture.
[primps hair]
「髪をいたわるんですよ」(当然でしょ)

 

「おっと、そこで止まって!」

そこは、発明の部屋だった。

 

 

13.発明の部屋

「さわらないように、見学だけしたまえ、触らないように」

いろんな研究中のお菓子があるのだった。毛の生えるお菓子も・・・

「ひげなんてどうするの?」

Mike Teavee: Who wants a beard?
Willy Wonka: Well, beatniks for one, folk singers and motorbike riders. Y'know. All those hip, jazzy, super cool, neat, keen, and groovy cats. It's in the fridge, daddy-o! Are you hip to the jive? Can you dig what I'm layin' down? I knew that you could. Slide me some skin, soul brother!

 

器械が大きな音を立ててガムを吐き出す。

「食事ができるガムなんだ。食器がいらなくなる。ただ、それは、まだ完成していないんだが・・・」

Mike Teavee: [talking about the one piece of gum] That's it?
Willy Wonka: Do you even know what *it* is?

 

・・・に興味を持った、ガムのチャンピオン、ビオレット。

Violet Beauregarde: Sounds like my kinda gum.

 

「完成していないんだが・・・」との工場長の声を最後まで聞かず、ビオレットがくちゃくちゃとかみ始める。ウィリー・ウォンカは機械の影に隠れてしまった。

「わーすっごいこれ!トマトスープでしょ、コーンビーフに・・・最後はブルーベリーパイだわ!!」

Violet Beauregarde: [chewing the gum] Amazing! Tomato soup! I can feel it running down my throat!
Willy Wonka: Yeah, spit it out.

「そう、いいからいいから吐き出して」

 

「ちょっと、あんたの鼻・・・青いわよ」

「どういうこと?」くちゃくちゃ。

と、見る間に全身が青くなっていく。しかも、丸く膨れだした。

Mrs. Beauregarde: [referring to Violet's appearance] Violet, you're turning violet!

Willy Wonka: I've tried it on, like, 20 Oompa Loompahs and each one ended up as a blueberry. It's just weird!

 

「いやはや、いつもここがうまく行かないんだ。パイのときにね、20人のウンパルンパで試したんだが、みな青くなって膨れてしまうんだね」

と再び出てきた工場長。「いやあ、すまんね」って、あんまりすまなさそうでもない。

Oompa Loompa: Listen close, and listen hard / The tale of Violet Beauregarde / This dreadful girl she sees no wrong / Chewing, chewing, chewing, chewing, chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long / She goes on chewing till at last / Her chewing muscles grow so fast / And from her face her giant chin / Sticks out just like a violin / Chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long / For years and years she chews away / Her jaws get stronger every day / And with one great tremendous chew / They bite the poor girl's tongue in two / And that is why we try so hard / To save Miss Violet Beauregarde / Chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long / Chewing, chewing all day long.

 

Mrs. Beauregarde: [after Violet has turned into a blueberry] I can't have a blueberry for a daughter. How is she supposed to compete?
Veruca Salt: You could put her in a county fair.

 

「ちょっとちょっと、どうしてくれるんですか〜」

「果物搾り機にかけてみましょう」

 

ウンパルンパも嬉しそう。

Willy Wonka: I want you to roll Ms Beauregarde into the boat and take her to the juicing room at once.
Mrs. Beauregarde: The juicing room? What are they gonna do to her there?
Willy Wonka: Oh, they're gonna squeeze her. Like a little pimple. We gotta get all that juice out of her immediately.

 

 

「じゃあ、案内を続けましょう」

Willy Wonka: Let's boogie.

 

 

14、ベルカ

またもチャーリーが質問する。

「はじめて食べたチョコのこと、覚えていますか?

「いや、覚えていないねえ」

 

・・・いや、彼はよーく覚えていた。ハローウインのあと、暖炉に捨てられ燃やされてしまったチョコやボンボンの中、ひとつだけ残っていたのを食べたのがはじまりだった。すっかり魅了された彼は、あちこちの飴やチョコを食べては、味の記録をとり始めたのだ。

 

 

・・・・・・・・

「大丈夫ですか、ウォンカさん?

「いや、ちょっとフラッシュバックが・・・」

「よくあるんですか?

「今日は、特にね・・・」

Willy Wonka: I'm sorry, I was having a flashback.
Mr. Teavee: These flashbacks happen often?
Willy Wonka: Increasingly . . . today.

 

 

 

さて、ピーナッツを用意する部屋に来た。そこではリスたちが働いている。

Mr. Salt: [passing the nut sorting room] Ah, here's a room I know all about. You see, I myself am in the nut business.
[hands Willy Wonka his business card, and Willy flings it away without looking at it]

 

「どうしてウンパルンパじゃないんですか」

「中身を壊さずに出せるのはリスだけなんでね」

中身のない、悪いナッツは、リスがたたいて確かめて、ゴミ箱いきだ。

「パパ。あのリス買ってちょうだい!」とベルカ。「訓練されたのが欲しいのよ!買ってよ!」

「いくらですか、ウォンカさん?

「売り物じゃないんです」

Veruca Salt: Daddy, I want one of those squirrels! Get me one of those squirrels!
Mr. Salt: All right dear. Mr. Wonka, how much for one of your squirrels? Name your price.
Willy Wonka: Oh, they're not for sale. She can't have one.
Veruca Salt: Daddy!
Willy Wonka: [imitating Mr. Salt] I'm sorry, darling, Mr. Wonka's being unreasonable.

「パパ!」と、ベルカ。

「いとしの娘よ、悪いがね」・・・と、これは工場長。

「じゃあ、自分で取に行くわ」と踏み出すベルカ、父親も、とめることもできない。

 

Willy Wonka: Don't touch that squirrel's nut! It'll make him crazy!

「近寄ると怒るから、近寄らないで!」

 

だが時遅く、ベルカはあっという間に全部のリスに取り囲まれた。

工場長は、見事な鍵の束から慌てて(いない?)鍵を探すが、みつからない。

Willy Wonka: [sorting through a big bunch of keys] There it is. There it isn't.

 

リスの一匹がベルカの頭の中身が空っぽなのを確かめて、ゴミ箱行き!「腐ってるから!」

 

Willy Wonka: [sorting through a big bunch of keys] Here it is. Here it isn't.

 

「あああ、ど、どこへ行くんですか」

「焼却場です。今日は、もしかしたらゴミを焼かない日かも知れない・・・いつも火曜日ですから」

「今日は火曜日だよ」と、マイク。

うぐ・・・と工場長。

「私が助けに行かねば」、と、タイミングよく、鍵が見つかった。父親は一歩を踏み出す。

「ゴミ箱ン中で、新しいおともだちもできるでしょう、わがままベルカ、誰がこんなにしたんでしょ、親ですね」と楽しそうなウンパルンパ。

父親も仲よくゴミ箱行き。

Oompa Loompa: Veruca Salt, the little brute / Has just gone down the garbage chute / And she will meet as she descends / A rather different set of friends / A rather different set of friends / A rather different set of friends / A fish head for example cut / This morning from a halibut / An oyster from an oyster stew / A steak that no-one else would chew / And lots of other things as well / Each with its rather horrid smell / These are Veruca's newfound friends / That she will meet as she descends / These are Veruca's newfound friends / Who went and spoiled her / Who indeed? Who pandered to her every need? / Who turned her into such a brat? / Who are the culprits, who did that? / The guilty ones - now this is sad / Are dear old mum and loving dad.

 

「ウォンカ工場長、焼却炉は今故障中です」と、ラッキーな知らせ。

 

 

15.ガラスのエレベーター

「ああそうだ、エレベータがあったんだった、これで早く見学できる!

と乗り込んだエレベーターはガラス張り。ボタンはやたらたくさんある。「これは、上下だけじゃない、横へも移動するんだ」

とんでもないスピードであっちやこっちへ移動するエレベーター。

「ここは秘書室・・・ここは人形たちの医療室・・・比較的新しいんだが」・・・・もちろん、先ほど火傷をした人形たちが運ばれてくる。

Willy Wonka: This is the puppet hospital and burns center. It's relatively new.

ピンクの羊の毛をかっている部屋も見えるが、なぜか工場長は語りたがらない。(ナゼだ?)

Willy Wonka: [while passing a room where Oompa Loompa's are shearing pink hair from sheep] I'd rather not talk about this one...

 

ウンパルンパたちが、お菓子を的に噴射している部屋がある。花火のように、いろとりどりに玉がはじける。

的に、点数がないのをマイクが見咎める。

「意味がないじゃないか」

「お菓子は意味なんかなくて、いいんだよ」

 

Mike Teavee: Why is everything here completely pointless?
Charlie Bucket: Candy doesn't have to have a point. That's what makes it candy.

 

ITS  STUPID ! 」

それは、ウィリー・ウォンカの父親の一言と同じだった。

 

「うちからチョコレート屋なんか出させん」と言う父。

「僕は、いろんな国へいってチョコレートの研究をするよ」

「よし、行ってもいい。でも帰ってきても、私はもうここにはいないからな」という父親の声をよそに、ウィリー・ウォンカは家を出た。

Dr. Wonka: [knowing his son wants to be a chocolatier] Candy is a waste of time. No son of mine is going to be a chocolatier.
Little Willy Wonka: Then I'll run away to Bavaria, Switzerland. The candy capitals of the world.
Dr. Wonka: Go ahead. But I won't be here when you come back.

・・・ところが、世界の国旗展示館は、もう閉館時間だった。

父親のその宣言どおり、家に戻ってくると、3階建てのウォンカ家の家は、そっくりそこだけなくなっていた。

 

 

「僕ボタン押していい?」とマイク。行く先はテレビの部屋。

 

 

16.マイク・ティーヴィー

「メガネをかけて。目に悪いですから」全員が、丸いめがねをかけて、真っ白な部屋へはいっていく。

そこで実験中なのは、チョコレートの、テレビの中への移動。大型のチョコレートをマシンにかけると・・・テレビの中に入る。運ばれる過程で、普通の大きさまでに小さくなってしまうのだ。しかも、テレビの中に手を入れて・・・そのチョコは取り出せるのである。(画面は2001年宇宙の旅・・・あの板は・・板チョコであったのだ)

「テレビを見ていて、ウォンカ印のチョコレートを食べてみたくなったら、味見が出来ますからね」

Willy Wonka: It has to be really big, 'cause you know how you can film an ordinary-sized man and he comes out looking this big. Same basic principle.

 

テレポーテーションの原理について話し出すマイクが、どうもウォンカの気にさわったらしい。

Willy Wonka: [to Mike Teavee] Mumbler! Seriously, I cannot understand a word you're saying!

 

 

「とってごらん」とマイクに言うウィリー・ウォンカ。

「画面があるじゃないか」

さすがにウィリー・ウォンカも舌打ちし、「怖いんだろう。ほら、きみ」と、チャーリーを指名した。チャーリーが手を伸ばし、テレビの中からチョコレートを取り出した。

 

「すごいじゃない、テレポーテーションじゃないか!他のものは送らないの?」

「チョコを送る以外に、目的なんてないじゃないか。人間を送ってどうするんだい。おいしくないじゃないか」

Mr. Teavee: [has just seen chocolate put into television] Could you send other things? Like breakfast cereal?
Willy Wonka: Do you know breakfast cereal is made of? It's those little curly wood shavings you find in pencil sharpeners!
Mr. Teavee: But could you?
Willy Wonka: Course I could.
Mike Teavee: What about people?
Willy Wonka: Why would I want to send a person? They don't taste very good at all.

「天才だとか言いながらアイデアなんかないんだ。でも僕はそうじゃないぞ。自分がはいって見せるさ!」父親がとめる暇もなく、自分自身をテレビに送り込んだマイク。

Willy Wonka: Little boy, don't push my button.

 

 

「無事に出てくるだろうか、ときどき、半分しか出てこないことがあるから」と工場長。「ちょっちょっと、チャンネルをあちこち変えてみて。いないようだから」とウンパルンパにささやきかけた。

「あのー半分しか出てこないとしたら、どっちの部分がいいですかね」

「あんた、なんてこと聞くんだ!」と青くなる父親。

「いや、単なる質問ですよ」

 

Oompa Loompa: The most important thing that we've ever learned / The most important thing we've learned as far as children are concerned / Is never, never let them near a television set, or better still just don't install the idiotic thing at all. / It rots the senses in the head / It kills imagination dead / It clogs and clutters up the mind / It makes a child so dull and blind / He can no longer understand a fairytale, in fairyland / His brain becomes as soft as cheese / His thinking powers rust and freeze / He cannot think, he only sees / Regarding little Mike Teavee, we very much regret that we / Shall simply have to wait and see / Wwe very much regret that we / Shall simply have to wait and see / If we can get him back to size / But if we can't / It serves him right!

 

あちこちチャンネルを変えて探すと、いたいた、小さくなったマイクが。

Willy Wonka: [after Mike Teavee has been shrunk and sent into a TV] Oh, thank heavens... he's completely unharmed.

「よかった、無事だった」

「どこが無事なんです!?」

 

父親がテレビに手を差し込んで、手のひらサイズになったマイクを取り出す。

「助けて」と、蚊の鳴くような声がする。

「反対方向へ送りなおしてよ」

「いや、これは一方通行なんでね。これはテレビで電話じゃないんだよ」

Mike Teavee: Just put me back in the other way.
Willy Wonka: There is no other way. It's television not telephone, quite a difference.

 

Willy Wonka: Let's put him in the toffee-puller.
Mr. Teavee: The toffee-puller?
Willy Wonka: Hey! That was my idea.

「仕方ない、部屋へ送って、引き伸ばしてもらおう。痩せるだろうが・・・」

Willy Wonka: [explaining that Mike Teavee will have to be brought to the Toffee Puller Room] Boy, is he gonna be skinny.

ウグ・・・

さすがの工場長も、ちいさくなった人間は気持ち悪かったようだ。

 

17.チャーリー

テレビの部屋を出て、再びエレベーターへ向かう工場長と、チャーリーとグランパ。

「えーと、残った子供は何人だっけ」と工場長が振り向くと、

・・・・・

「ウォンカさん、チャーリーしか、残っていません。」

[Mike Teavee is taken away and Wonka moves towards the Great Glass Elevator with Charlie and Grandpa Joe]
Willy Wonka: Right, now, how many children are left?
Grandpa Joe: Mr. Wonka, Charlie's the only one left.
Willy Wonka: [looks at Charlie] You mean, you're the only one? ...what happened to the others?

Willy Wonka: Now how many kids are remaining?
Grandpa Joe: Charlie is the only one left.

「君だけ?他の子どもたちはどうしたんだ? 

じゃあ・・・君だ、君が特別賞を受けるんだ! おめでとう」

「何があるの?」

「おどろく、いいことさ」

 

 

チャーリーをみつけた嬉しさの余り、閉まっていたエレベーターのドアに顔面をぶつけてしまった工場長は気を取り直し、

「では、このボタンを押そう」

それは、“up and out

と書かれたボタンだった。「このときを、ずっと待っていたんだ」

Charlie Bucket: "Up and out"? What kind of a room is that?
Willy Wonka: Hold on.

 

スピードは上へ上へ、どんどん増す。「速く、もっと速く!じゃないと、足りないぞ!」 ついに、あの、長い煙突から飛び出したエレベーター!!

「ああ、落っこちる!」とグランパの心配をよそに、ボタンを押して噴射に切り替える工場長。

Grandpa Joe: [upon being told that the elevator was going to burst through the roof of the factory] But this elevator is made of glass. It will shatter into a million pieces!
Willy Wonka: [giggles]

 

はるか下には、チョコだらけのアウグストウスを始め、

Mrs. Gloop: [while leaving the chocolate factory. Augustus is covered in chocolate] Augustus, stop eating your fingers!
Augustus Gloop: [licks his fingers] But I taste so good!

ぐにゃぐにゃになった青いままのビオレット、ゴミだらけのベルカ・・・「パパ、あの透明なエレベーター買ってちょうだい!」「こら、エレベータじゃない、まずはシャワーだ!」(さすがに怒ったパパ)、

Veruca Salt: Daddy! I want a flying glass elevator! Get me a flying glass elevator!

やたらにひょろ長く背が高くなったマイクたちが、工場を出て行くところであった。

 

 

18.帰宅

エレベーターはチャーリーのぼろ屋をさらに破壊して到着した。

「誰かノックしたみたいよ」

Grandma Georgina: [the glass elevator crashes through Charlie's house] I think someone's at the door!

 

「ママ、パパ、ただいま! この人がウィリー・ウォンカさん」

「はじめまして、あなた方がチャーリーの・・・p・・・,p..

parents?

「そう、ママとダディですね・・・」

 

 

「チャーリーは、勝者です。特別な特別な・・・私の工場をプレゼントするんです

ぽかんとする全員。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

それは、今のアタラしい髪型にカットしてもらっているときのこと。

ウィリー・ウォンカ工場長は、切られて落ちた、1本の、白髪を見つけてしまったのだ。

 

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「私はこの仕事で大成功したが、年をとったら、この工場はどうなるのか。と思ったんだ」

And in that moment I realised; "I must find a... heir/hair".

 

 

 

「さあ、チャーリー、来たまえ、私と工場に住み込むんだ」

「住み込むって?僕? 家族も一緒にいっていいいよね?

「いや、君だけだ」

「ええ、僕だけ?

「そう、君だけが来るんだ。家族なんて仕事の邪魔だろう。考えてもご覧、私は家族なしで一生をこの仕事につぎ込んで、成功したんだからね」

Willy Wonka: You can't have your family hanging over you like an old, dead goose. No offense.
Grandpa George: None taken. Jerk.

 

Charlie Bucket: So... if I go with you, to live in your factory, I'll never see my family again?
Willy Wonka: Yeah! Consider that a bonus!

 

「もし僕があなたと工場に住み込んだら、もう家族に会えないって言うわけ?」

「まあ、ボーナスってところだね」

「・・・・・・それなら行かない。僕はここに家族と残るよ」

 

ウグ。

 

 

wo, そ、それは、予想してなかったな」its inexpected..

「行きません」

「確かかね」

「ええ」

 

 

 

寂しげに、再びエレベータに乗ってウィリー・ウォンカ工場長は去った。ひとりで。

 

 

「なんだかいい方向にいってるじゃあない」とジョージアおばあさん。

そのとおり、父親はまた同じ工場で、機械を直すという、もっといい仕事をもらった。食卓に並ぶ品数も、うんと増えた。

 

 

19.ウォンカの悩み

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帽子を脱いだおかっぱ頭のウィリー・ウォンカは、長いすに寝そべり、ウンパルンパに精神分析をしてもらっている。

「このごろ調子が悪いんだ!製造品もおいしくない。一体どうしたんだろう。・・・・そうか、私の精神状態が悪いから、私のインスピレーションから生まれるお菓子もおいしくないのか!いやア、君の分析はすばらしい」

 

ややひとりで解決したようだ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

チャーリーは稼ぐ為に、靴磨きの仕事をしていた。

新聞を読みながら靴を磨いてもらっている紳士が「ウォなんとか・・・の売り上げがおちているらしいね。君はウィリー・ウォンカとか言うのを知っているかね」と話しかけた。

「はい、会いました。最初はいい人だと思ったんだけど・・・たいしてそうじゃなかた」

ところが、その紳士はウォンカ本人だった。

Willy Wonka: [hiding behind a newspaper while Charlie shines his shoes] Too bad about that chocolate guy. Walter... er, Waldo...
Charlie Bucket: Willy Wonka.
Willy Wonka: Right, him. Did you ever meet him?
Charlie Bucket: I met him. I thought he was great at first. Then he didn't turn out that nice. And he has a funny haircut.
Willy Wonka: [throwing the newspaper down] I do not!

 

 

Charlie Bucket: [after finding out he's serving Mr. Wonka] Why are you here?  

「どうしてここに来たの?」

「あれから、どうも調子が悪いんだ、私は!チャーリー。君が来ないとわかってからな。私はどうしたら、いいんだ? 君は、こんなとき、どうするんだ?

Willy Wonka: I don't feel so hot. What makes you feel better when you're feeling bad?
Charlie Bucket: My family.
Willy Wonka: [shudders] Ew.

「ぼくを助けてくれるのは、家族です」

「また家族か!

「ウォンカさん、あなたは僕の家族に文句でもあるんですか?」

Charlie Bucket: What do you have against my family?
Willy Wonka: It's not just your family. It's the whole idea of... you know, they're always telling you what to do and what not to do and it's not conducive to a creative atmosphere.

「違う違う、君の家族だからってことじゃないんだ。ただ、家族なんて、ああしろ、こうしろ、あれするなこれするな、ってうるさいばかりじゃないか、創造の邪魔だよ」

「それは、あなたを守るためでしょう?

「そんなこと尋ねられるものか・・・to my father? No!!

「家族・・・家族・・そんなもの・・・

 

そんなもの、・・・・・・いるんだけどずっと会ってないのだ・・・

「聞けるものか・・・いや、待て、君と一緒だったら・・・

「ウォンカさん、僕と一緒だったら、会いに行ける?」

「それは、いいアイデアだ!」

 

というわけで、ウィリー・ウォンカは、長年会っていない、父親のアパートへ飛ぶことにした。路上駐車した透明のエレベーターに、またも顔面衝突しながら・・・

「どこにでも止めるのはよさないといけないな・・・」

Willy Wonka: [bangs into his elevator] I've got to be more careful where I park this thing.

 

20.再会

雪の降る広野に、ぽつんと立っている3階だて。

「・・・住所を間違ったんじゃないかな」と、ウォンカは、心配しているが、心配どおり、間違いなくそこは父親のいるアパートだった。

少年のとき家を出て以来、会っていない父親。

 

「ドクター、緊急なんです、見てください」とチャーリー。

Dr. Wonka: Do you have an appointment?
Charlie Bucket: No, but he's overdue.

 

ともかくイスに寝かされて、口をあけるウィリー・ウォンカ。

チャーリーが壁に目をやると、そこにはウィリー・ウォンカの少年の時の写真。額も、スクラップブックも、ウォンカ工場の記事にあふれていた。

 

「ふーむ・・・どこが悪いのかな・・・こんな歯は・・・この具合は・・・・、久しぶりに見たぞ・・あれ以来・・・この歯は・・・・ウィリー?」

「・・・ハイ・・・ダディ・・・」

 

Dr. Wonka: Why, I haven't seen bicuspids like these since...
[long pause]
Dr. Wonka: ...Willy?

 

「あれからずっと、デンタルフロスなしでか・・・」

「一本も・・・」

Dr. Wonka: All these years, and you haven't flossed.
Willy Wonka: Not once.

 

どちらもためらいながら・・・・どちらも手袋をしたまま・・・ウィリー・ウォンカは、パパの胸に顔を埋めた。

 

21.チョコレート工場とバケット一家

そんなわけで、チャーリーには工場がプレゼントされた。

そして、ウィリー・ウォンカには、もっといいもの、家族ができた。

 

「ただいま!」

「こんばんは」

「ウリイ、夕食を一緒に食べるでしょう?」
「もちろん」

 

ふたりのおばあちゃんの間に席をとるウォンカ。

「あなた、いいにおいがするわねえ。ピーナッツの匂いね。私はピーナッツ好きなのよ」

Grandma Georgina: You smell like peanuts. I like peanuts.
Willy Wonka: You smell like old people... and soap. I like it.

 

Willy Wonka: What do you think about raspberry kites?
Charlie Bucket: With liquorice instead of string?
Mrs. Bucket: Boys, no business at the dinner table.
Charlie Bucket: Sorry, mum.
Willy Wonka: I think you're onto something there, Charlie.

 

「食卓では、仕事の話は、なしよ!」

 

チャーリー一家は、家ごと、工場の中に引越ししてきたのだった。

 

 

The life is more than sweeter

 

おしまい <m(__)m>

おつかれさま〜

 

 

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