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民間療法

 

傾向と対策  注意点 たのしい発想の転換

 

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民間療法はよろしくない。私ひとりの意見ではない。でも、それで治った、という方もおられる。治らない病気といわれたのに、これではわらにもすがりたくなるではないか。希望を持ってしまうではないか。私は、ここからいろんなことを連想する。さらにまた、民間療法以外にも、多くの危険が潜んでいる。「治りたい」という患者の切望を「利用しよう」と待ち構えているワナもあるのだ。

「関節リウマチは治らない」という前提で、私は話している。しかし例外もある。例外があるから、希望をもてる。

でも、どういうことだ?

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ここではそのをまず明かしましょう

 

まず、治る人います。「単発型」の関節リウマチが、35パーセントとか、なんパーセントとか、(もっと少ない?)あるそうです。なおる、ではなく、まさしく「治まる」おさまる、おわる、ということですね。つまり、“薬をのまなくなっても”、関節リウマチの症状が出なくなった、という場合。もし、この方が西洋医学の薬を飲まずに治ったなら、自分の使った薬や療法が関節リウマチに効くと考えられて、同じ病気の人に勧めるとしたら、無理もないことです。(私だったら勧めますなあ。)

 

「治った」方へ、まずは、おめでとうございます。本当に良かったです。本当にほんとうに、おめでとうございます。2度と症状があらわれないことを、心よりお祈り申し上げます。

 

「私が治ったんだから、自分と同じ治療をすれば関節リウマチは治る」と思われる患者さん、お願いですから、御自分が、すべての関節リウマチ患者の見本になると思わないで下さい。ご自分の療法を、気軽に、あるいは、真剣に、関節リウマチ患者さんに勧めないで下さい。治ったのは、あなただったからです。あなたの関節リウマチが、一時的なタイプだったからです。あなたは、誰の代わりもできません。

 

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「治った」という人は、どんな薬を飲んでいても治ったのかもしれない。そんな馬鹿な、と言われるだろうが、実は、なにが効いたか、どの薬が効いたかなんて証明はできない。一定期間、同じ病状、同じ人物で、二つの薬の効き目は比べようがないからである。関節リウマチに「同じ症状」の人はふたりといないから、ふたりの患者で効き目を比べるのも無理だ。だから、答えは謎のままである。

 

ひょっとしたら、薬を飲まなくても治ったかもしれないのだ。

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西洋医学で出される薬は、たいてい副作用の可能性もある強いものである。そのため、聞きかじった知識でか、親切心でか、そんなもの飲まない方がいい、と患者に親切にいう人もいる。こういう人のことを、私は友人知人ではなく、他人、と呼ぶ。(ほんとにひとごとだもん)自分自身でも、そんなに副作用があるなら、ほかのものでまず闘ってみようじゃないか、と思われる方も少なくないであろう。

 

私は、薬はきちんと飲んだ方がいいと思う派である。もちろん漢方薬を100パーセント否定はしない。鍼灸もある。痛みの感じ方が減ったりはするかもしれない。しかし、漢方薬にも、副作用というのは存在する。そして、関節リウマチの「断たなきゃダメ」の大元に効いているかというと、そこが疑問なのである。

西洋医学の薬を飲まずに(特に初期)自分で闘いたい・・・という方は、食生活のページとへあいあいの失敗話へ寄ってみて下さい。

時間を失わないために。

 

ここでは、ごちゃごちゃ他人に言われて「心がぐらつく・・・」と言う方へ、お話したい。必要ない方はスルーなさってね。

 

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傾向と対策

なんて、たいしたもんじゃござんせんが。

 

 

まわりの人が病気を心配してくれる、というのも有り難いが、度を過ごす人というのは、残念ながらどこにでもいる。親切心であれこれ勧めてくれるのだが、それは、その人が病気を持っていって、代わりに関節リウマチになってくれて、あなたが健康に戻る、ということでは決してない。石ころアメあられ覚悟で言えば、その人は、あなたに親切の押し売りをしている。その人が自分の親切心に酔って、満足しているのである。まあそういう人がまわりにいらしたら、あいあいのHPにそう書いてあったから、などとおっしゃらっず、他にすることがない暇な人なんだなあ、とでも思って、受けながす対策をしよう。その具体的な対策案は・・・ない・・・が・・・最終的に

「気もちはとてもありがたいから、ぜひ私の病気を肩代わりしてください

というのは、どうだろう?あー。実際にはその経験がないので、先輩に良いお知恵を拝借したい。

 

親切心。

 

関節リウマチという不気味な病気になってしまったあなたは、心が疲れている。痛いうえに、周りの人には理解されない。自分だって、この病気が理解できないし、許せない。心細くてやっていられない、わらにもすがりたい。大体、治らない病気だなんて、信じがたい。信じたくない。意志の力があれば、きっと治るんじゃないか、と疑問に思い、思い悩む。

親は病気のことをよくわかっていない。サボっていると思っている。友人に話しても、かわいそう、治るといいねえ、なんてのんきなことを言われるばかり。

イライラ、くよくよ。滅入る。落ち込む。死にたくなる。

精神的に弱っているそんなアナタにつけこんでくるやからもいるだろう。宗教関係の勧誘者には、あなたはもってこいの的である。

 

あなたに影響を与えたい人は、どこにでもいる。親兄弟、親戚郎党、近所のおばちゃん、同級生。健康でいたって、自分の教祖様の売り込みにくる人は絶えないのだから。その人は、自分の仲間を増やすのが目的なだけで、結局あなたの病気のことなんてどうでもいいのである。俗に言う「他人事」である。あなたの血沈値が、それでさがるわけではないのだから。

わけのわからないものの餌食にならないで下さい。出版物、広告、万病に効く高い薬、宗教、科学ヅラをした集まり。

あなたは単なるエサである。誰もあなたの病気を持っていってくれないのですよ。

 

あなたの勧められた「それ」は、タダですか?

集会はありませんか?

ひとところに閉じ込められてお話を延々されませんか?

 

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注意点

 

こういう人たちは「とおっても親切であり、あなたの悩みを親身になって聞いてくれます。それが落とし穴です。ほんとにみんな、とてもいい人たちです。

家族が勧めてくる場合があります。アナタにとってはタダですが、勧めてくる親兄弟はあなたのため、と思って大金を費やしていませんか?親に悪いからと、おとなしく従っていませんか?

「かわれるもんなら、病気をかわってやりたい」という年老いた親の親心(例えば)は感動的です。しかし、だからといって、意味のないところに大金をかける必要はありません。きちんとした治療でなければ、病人にも、親の為にもならないのです。

万一、相手が親だとたいへんですが、きっぱり態度を決めましょう。「本当に病気をかわってくれるなら良いけど、そうじゃないみたいね」と。親不孝だと思われますか?病気をひどくする方が、私は不幸だと思います。親にとっても、本人にとっても。遺産も減るし・・・あ、いやその・・・

 

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最近の流行は免疫力とか自己治癒力、とか言う言葉だ。

いやーあのな、大体、免疫力があったから、関節リウマチになったんじゃん。

免疫がきちんと作用していたら、病気にならんじゃん。なっても治るじゃん。

自己治癒力があるから、関節リウマチ以外のひどい病気には、まだなってないじゃん。

 

それに、関節リウマチならびに膠原病ってのは、免疫異常の病気なんですぜ。

(誰にでも免疫力はありまっせ。免疫力のない人は、本当の大病ですから、世の中へマスクなしででられません。そういう病気は実在します。)私にも免疫はあります。その「免疫が原因で自分を病気にしている」んですから、免疫力を強めたら、関節リウマチがひどくなるような気がするんですけどね。

実際、免疫力を下げることによって効果を現している薬がありますから、矛盾していることになりませんか?

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さいごに、発想の転換もしてみよう。あなたが、例えば「関節リウマチが治る薬を発明し、売り込む人」になったとしてみよう。実際に治った例なんて、いくらでもでっち上げられる。印刷物や、HPなんて、簡単に出来るし、お金があれば、新聞広告も出せる。治したくて必死になっている人は、いくらでもいる。また、家族に病人をもっているから、買う人もいるだろう。ステロイドなんて飲んじゃいけません、新薬なんて、何が副作用で出てくるかわからないから止めておきなさい、といえばいいのだ。患者の病状は重くなり、ますますあなたの「治る薬」をたくさん買ってくれること受けあいです。こうしてあなたも億万長者。古いか。

 

そんな中、ハタと気付いた患者がアナタに文句を言ってくる。「治らないじゃないか」

あなたは親切そうに「量が足りない、もっと買え」といえばいい。

 

ここで、死にいたるリウマチ患者は滅多にいないのだが、これをガンに効く薬、とでも置き換えてみよう。死んだ患者があなたに文句を言ってくる、わけがないので、残された家族が訴訟を起こす。アナタはまたここで、同じことを言えばいい。

「量が足りない」

「もっと早く私のところへ来たら助かっていたのに」

 

或いは、あなたが教祖様だったとしましょう。リウマチしあわせ教とか。(そんなもんないことを祈る)上記と同様の経過をたどる。

「治らないじゃないか」と言われたら「祈りが足りないのです」「あなたの精神が汚れているからです」「ステロイドを飲んでいるからです」「もっと寄付しないといけません」

或いは、もっともらしい医学の名をかぶった、謎の集まりさんのリーダーだとしよう。

「自己治癒力がないのです。あなたの努力が足りないのです」「私の売る水あめを、もっとなめてください」「一日20回逆立ちしてください」などなど。

 

あっ、しまった。こんなことかかないで開業すりゃ良かった。

リウマチしあわせ教はこちらでーす、みなさん・・・

 

 

 

 

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