エド・ウッドを語る(この色しかないじゃん)?と電子楽器テルミンのはなし
ティム・バートン監督が、あえて白黒を選んだ映画。カラーにしたがったプロダクションもあり、なかなか話が進まなかったとか。
“世紀最悪の評判”という実在の映画監督エド・ウッドの人生の一部を語る。
(私はまだ本人、エド・ウッド自身監督の映画は何も見ていないので、詳しいことは言えないのですが・・・)
売れない台本の芝居、悪天候で、批評家さえ来ない、雨漏りのする劇場で、仕方なく、初演を開始する所から映画は始まる。
・・・・でも、あらすじは上手にかけないのでおいといて、
私が好きなのは、エドと、ドラキュラ役で昔は売れていた俳優ベラとの友情。
エドの女装好きを知って、それまでの彼女であり、彼のよき女優であった女性はj結局去っていくが、ベラの入院が、エドに新しい出会いをもたらした。デート中に「実は僕は、女装がすきなんだ」「女装がスキってどういうこと・・・女の子は・・・」「女子の子は好きだよ。女装だけだよ」・・・・・・・・・・・・・「じゃあ、いいわ」
そんなクールな女の子も好き。(前の彼女も頑張ってみたんだけど、だめだったわけだ)
最初は「もう30なのに、こんなことでいいんだろうか・・・」と、落ち込む顔もみせます。
癖のある笑い方・の割には、やっぱりかっこいいエドであります。自分の芝居をみながら、セリフを、夢中になって一緒になってしゃべってる。
癖のある人に囲まれて、映画の資金調達のために、とんでもない出資者までみつけて、それでも、一心に映画を作ることに突き進んでいく。何も簡単なことはない。脚本は早く書けるんだけれど、それは制作者には、簡単に受け入れてもらえない内容。それでもエドは突き進むのであります。
何を言っているのか、まだわからないのですが、オーソン・ウエルズとの会話があります。おそらく、資金のために、自分が作りたいものを作るために、本当はやりたくないようなものでも、受け入れなければ、と言っているらしいです・・・
不思議なんだけど、監督のティム・バートンは、「サルの惑星」とか、作りたくて作ったのかなあ、それとも、そうじゃないのかなあ〜
(今の奥さんのエレナに会えたからいいのかな?)あまり、バートンの世界はにおわないようですから。
手段は、結局はあまりより好みせず、気にせず、好きなことを実現するためにまっすぐに突き進んでいく。
だから私はこの映画がすきなのです。エドの“仲間”たちの世界も、豊かです。
テルミンについて
この映画では「テルミン」の話をしなければなりませんね。
テルミン、というのは、今世紀、いや、20世紀最初の電子楽器といわれるもの。
(昔は電気はなかったんですよ、若いみなさん)
箱型にアンテナがついた感じだそうで、手を近づけたり遠ざけたりして演奏するそうです。ヒョオオ〜〜〜というような、怪奇もの映画につきものの、音。といえば、わかりやすいかと思います。(奏者の皆様、申し訳ありませんが・・・)直接さわることなしに、演奏します。
発明・販売のもと(!?)のテルミン氏Leon THEREMINは、(1896−1993)ソ連の人。テレミン氏はもともと技術屋であり、チェリスト。レーニンの呼びかけにより、新しい電気を使った器械の発明をする中で生まれた楽器が“テレミン”で、それを知ったレーニンに呼ばれ、1922年にクレムリンでプライベート演奏したそうです。ソビエトのプロパガンダに有力な楽器として使用されたとのこと。1927年にはアメリカへ渡り11年過ごしたそうです。
親戚のお孫さん,Lydia KAVINA(1967年生まれ))が、確かな腕の後継者となられ、エド・ウッドで弾いているのも彼女です。でも映画の効果音だけに使われているのではありません。こんなCDが出ています。
“Music from the Ether 〜 Original works for Theremin”
演奏Lydia KAVINA (www.mode.com)
Robert Moog (ビデオ)“mastering the theremin”
日本にも何人か演奏される方がいらっしゃいます。